トルコ医師会会長、有罪判決とともに釈放決定
2023年01月11日付 Milliyet 紙

トルコ医師会会長のシェブネム・コルル・フィンジャンジュ氏は、トルコ軍が化学兵器を使用したと主張し、引き出された裁判所で逮捕を命じられた。このフィンジャンジュ氏に関し、裁判所は判決を発表した。同氏は、「テロ組織のためプロパガンダを行った」罪によって2年8カ月15日の禁錮刑を受け、釈放された。

トルコ軍が対テロ組織作戦で化学兵器が使用したと主張したトルコ医師会会長のフィンジャンジュ氏に関し、「テロ組織のためプロパガンダを行った」罪で起訴が行われた。今日、イスタンブル第24重罪裁判所で行われた公判には被告人フィンジャンジュ氏が、弁護士とともに出席した。多くの傍聴人や新聞記者が公判に注目した。

■判決とともに釈放

フィンジャンジュ氏は最後に、「これは司法的な裁判ではなく、政治的な裁判だ。トルコ医師会を抹消し、民主主義を破壊し、権利を求める仕組みを破壊することを目的とした訴訟だ。」と述べた。最終弁論の後、判決のため休廷となり、1時間後に判決が発表された。裁判所は、フィンジャンジュ氏を、「テロ組織のためのプロパガンダを行った」罪につき酌量により2年8カ月15日の禁錮刑に減刑した。判決とともにフィンジャンジュ氏の釈放が決定された。

フィンジャンジュ氏は17時50分ごろ刑務所を出た。

■「我々は戦争に反対し、あらゆる兵器の防止のために全力を尽くす」

トルコ医師会会長のフィンジャンジュ氏は刑務所の前で声明を発表した。フィンジャンジュ氏は、彼女を待っていた人たちに感謝し、「今日私たちに科された2年8カ月15日の罰、もちろんこれは非常に意味のないものだ。なぜなら、あるテレビ局の放送方針が違反と定義され、その後その違反が私に帰結するというのは理にかなったものではないからだ。私は自分の罪のみに責任を持てる。[今課された]この罪は、人道に対する責任を帯びた罪である。社会全体を健全にする罪である。もちろん我々は医師として人の健康を優先し、戦争に反対し、あらゆる兵器の使用を防止、禁止、廃絶するために全力を尽くす。」と述べた。

■「職業機関の閉鎖は論外だ」

フィンジャンジュ氏は、続いて、「今日の公判でも主張したが、すべての生き物にとって、私たちの住むこの地球にとって、そして宇宙にとって有害なあらゆる試みの前に立ちはだかることは、私たち全員の責任だ。トルコ医師会を閉鎖するという脅しに関しては、そう簡単ではない、皆さん。公判でもご覧のように、世界医師会の欧州医師会常任理事会の代表者、国際的な場から多くの同僚がここにいた。一国の職業機関を、医師会を閉鎖することは、同時に世界との関わりを完全に排除することでもある。なぜなら、私たちは世界での普遍性の代表者だからだ。ただ国境内の人々の為だけでなく、世界中全ての生き物のために、この地球と宇宙のために戦う医師は、当然人権の擁護者である。従って、彼らを投獄し、職業機関を閉鎖することは論外である。」と述べた。

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( 翻訳者:伊永勇人 )
( 記事ID:54795 )