HDPデミルタシュ、6野党会議を批判
2023年01月13日付 Cumhuriyet 紙


エディルネF型刑務所に収監されている人民の民主主義党(HDP)の元共同党首であったセラハッティン・デミルタシュ氏は6野党会議に関し発表を行い、「[6野党会議が]結成された後、会議を代表して何も発されず、何ら会議を行っていなかったら、今彼らの投票は60%を超えていただろう。」と述べた。善良党のメラル・アクシェネル党首に宛ててデミルタシュ党首は『HDPが会議の場にいるなら席を立つ』という人をHDPの票で首相にするつもりなのか?」と述べた。

元HDP共同党首のセラハッティン・デミルタシュ氏は、ジャーナリストのネヴシン・メンギュ氏の質問に答えた。メンギュ氏はデミルタシュ党首の回答をTwitterアカウントで共有した。

質問に対するデミルタシュ党首の回答は以下の通りである。

・HDPの大統領候補擁立についてどう思うか?

HDPは1年半、皆に、特に6野党会議に「大統領候補を共同指名する準備はできている」と言っている。しかし呼びかけに相手側から「私たちも共同指名の準備ができている」などの返事は一切ない。私の知る限り、HDPと6野党会議のうちの4政党の間で行われた会談でも共同指名について明確に返事はされていない。このような状況なので、HDPは選挙に向け立候補者なしとならないように準備せざるを得ず、そう発表した。HDPと6野党会議の間で共同候補者を指名するための合意、歩み寄り、取り決めがあったが、HDPは突然それを破り、だから一部の友人はHDPに対して非常に怒っている、と思われるかもしれない。

実はこう怒るのも分かる。どんな犠牲を払っても現政権を取り除き息をつきたいと願っている何千万人もの人々は、政党間の意見の相違、議論、緊張を信じることができないからである。彼らはこれらのことを大変くだらないもの、不必要な私欲、ちっぽけな計算と見なし、怒っている。これら何百万人もの人々の考えは不当なのか。もちろん違う。自由を切望する人々に変化の道を開く団結を提示するのは野党の役割だ。他方、この不正な年月の中で最も痛手を負ったHDPの支持層の人は自党が独自の候補者を指名することを非常に喜んでいる。これも当然の権利である。

では2つの野党グループの支持層の間でこのような感情の違いが生じる理由は何だろう。HDPの支持者は独自候補者の擁立にこれほど熱い関心を注いでいるので、この不正な政権を取り除きたいと思っていないのか?エルドアン・バフチェリの連立政権を最も排除したいのは、もちろんHDPの支持層でなければならない。しかし、これを行う際に新たにエルドアン氏が選出することを恐れ、不安に思っている。HDPの誰一人として、スレイマン・ソイル氏の代わりにヤヴズ・アウラリオール氏に票を投じて後任にしたいと望んでいない。「HDPは終わるべきだ」と発言したウウル・ポイラズ氏をベキル・ボズダウ氏の後任にHDP党員の票では選べない、決してあり得ない。HDPに閣僚ポストを与えるのは国民に対する裏切りだと話したミュサヴァト・デルヴィショール氏は、彼の兄弟[ムハンマド・デルヴィショール?]のように国家諜報機構(MIT)の副長官にHDPの票で選出されることはあり得ない。これ以上、話を伸ばさないでおこう、「HDPが会議の場にいるなら席を立つ」と言う人をHDPの票で首相にするのか。よって、これらの問題と多くの原則的な解決策を、HDPと席について話し合う必要がある。

私は上述の人物名を例として挙げた。本題はそうした人物についてではない。原則・計画の上で歩み寄りがあれば、あらゆる人物がどこにでも登場しうる、これは私たちの関心事ではない。しかし、HDPを侮辱し、HDPを無視し、「ただ投票せよ」と言うのは、私たちにしてみれば次のような疑問が生じる。では、なぜ私たちはこれほどまで闘い、大きな代償を払ったのか?エルドアン大統領に変わる新たなエルドアンを選出するためなのか?

したがって、誰もが変化を切望していることは分かっているが、偽物ではなく本当の変化に野党を願いたい。この点でHDPを良く理解する必要がある。

・6野党会議の意見相違をどのように見ているか

あまり論評しない方が適切だろう。それでも友人が厳しいことを語るかのように、短く語ろう。6野党会議が結成された後、会議を代表して何も発されず、何ら会議を行っていなかったら、今彼らの投票は60%を超えていただろう。少なくとも彼らが黙っていれば、勝つだろう。

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( 翻訳者:大屋千寛 )
( 記事ID:54809 )