まだ望みはある―107時間後に次々に救出
2023年02月10日付 Milliyet 紙


カフラマンマラシュを震源とするマグニチュード7.7と7.6の地震から5日目も、瓦礫の下敷きになっている人々の救出活動が続き、現地では奇跡的な知らせが続々と届いている。

「100年に一度の災害」と呼ばれ、カフラマンマラシュを震源とするM7.7と7.6の地震に襲われた県から届いた奇跡の救出の知らせの数々は、近親者が瓦礫に埋もれている被災者にとっても希望となった。

ハタイ県イスケンデルン郡のアルズ・アパートでは、102時間目にして瓦礫の中から続々と朗報が届いた。CNNトルコ・レポーターのブルチャク・ボズクシュ記者は、17歳のディラン・オクタイさんが瓦礫の下から無事に救出されたと伝えた。同時刻に、アパートの瓦礫の中から52歳のカドリ・オクタイさんも無事救出された。

一方、アルズ・アパートでは奇跡的な知らせが届き続けている。オクタイ一家は現在までに6人が無事救出されている。その中には、へリン・オクタイさん、ズィラン・オクタイさんが含まれる。

■レポーターは感動、声を震わせる

現地から中継で伝えるCNNトルコのレポーター、ボズクシュ記者は、救出の瞬間を伝える中で、感極まる瞬間も伝えた。ボズクシュ記者は、二人の子供を含む一家の救出活動を追い、伝えながら涙して声を震わせ、「信じられない気持ちだ。希望に満ちたこの瞬間を画面に届けている。このアパートでは9人の声に手が差し伸べられた。まだ望みはある、決して希望を失くさないで。これを奇跡と呼ぶのだ」と話した。

瓦礫の下から救出されたズィランさんの涙は被災地の人々の心も揺さぶった。救出の瞬間を目にした人々も涙をこらえることができなかった。

■さらに2人を救出

同アパートで、さらに2人が無事救出された。地震発生時サカルヤにいた大学生のスーデ・クルンチュさんのもとに朗報が届いた。107時間瓦礫の下にいた母ラズィエ・クルンチュさんと父ハヂュ・クルンチュさんが無事に救出されたのだ。捜索救助隊も、建物から8人が救助された後、喜びの涙を流した。

■「まだ望みはある、まだ希望はある」

CNNトルコのボズクシュ記者は「信じられない瞬間だ。涙が止まらない。ここから8人が救出されるのを目撃した。『まだ望みはある、まだ希望はある』と言った」とコメントした。

■奇跡はエルビスタンでも

カフラマンマラシュのエルビスタン郡でも、瓦礫の中から1人が救出されたと伝えられた。

■106時間後にマラティヤとガズィアンテップで6人が無事救助

捜索救助活動が続く106時間後に、マラティヤとガズィアンテップから立て続けに喜ばしい知らせが届いた。マラティヤでは、瓦礫に埋もれていた40歳の女性が無事救助されたことが伝えられた。

ガズィアンテップのヌルダウとニズィップ郡では106時間後に瓦礫の下から計6人が無事救出された。

捜索救助活動が続くヌルダウでは、信じがたいような救出劇が起きた。ヤブズ・スルタン・セリム地区のガズィレル通りで倒壊した建物の瓦礫から声を聞いたトルコとスペインのチームは、2人の子供に無事たどり着いた。瓦礫の中から救出された6歳と4歳の兄妹は、救急車で病院へ搬送された。

ニズィップでは、ファティフ・スルタン・メフメト地区のフルカン・アパートに、災害緊急事態対策庁(AFAD)、ガズィアンテップ広域市消防局、ニズィップ市チームと共にボランティアらが声を聞きつけ動員された。

チームは瓦礫の山の中から13歳のアフメット・オスマンさん、23歳のエラさんとその父ムスタファ・エルシルカトさんを無事に救出した。コンクリートの山の中からまずアフメット・オスマンさんがチームの手によって無事救助された時、人々は賛辞の言葉を口にした。

国家医療救助隊(UMKE)による応急処置を受けた被災者らは救急車で病院へ搬送された。何百人ものニズィップの住民が、救助活動を規制線の後ろから不安そうに見守っていた。

■92時間後に救出

カフラマンマラシュのエルビスタン郡では2月6日に発生した地震によりイェシルユルト地区で6階建てのキュブラ住宅群が倒壊した。現地で活動を続ける救助隊は、マハムト・シャーヒンさんが瓦礫の下で生存していると特定した。これにはスイスとブルガリアからのチームの援助もあり、シャーヒンさんのところにたどり着くため昨日昼にトンネルが掘られた。約100人が加わった救出作戦では、朝方シャーヒンさんのもとに到達した。応急処置が施されたシャーヒンさんは、92時間後に瓦礫の下から負傷した状態で救出された。成功に終わった救出作戦の後、救助隊は抱き合って写真を撮った。エルビスタン国立病院に搬送されたシャーヒンさんは治療を受けた。

■99時間後に無事救出

地震により、ガズィアンテップのヌルダウ郡アタテュルク地区にある6階建てアパートは崩壊した。捜索救助活動を続けるチームは、地震から99時間後にドネ・スルヂュという名の43歳の女性を瓦礫の下から生きて救出した。負傷しているその女性は、医療チームに引き渡され病院へ送られた。

■1350万人が影響を受ける

地震の影響を受けた10県の総人口は1342万1千人である。トルコ統計機構(TÜİK)のデータによると、地震の影響を受けた県の最新の人口は次の通り。

ガズィアンテップ215万4051人、ハタイ168万6043人、アダナ227万4106人、オスマニイェ55万9405人、ディヤルバクル180万4880人、カフラマンマラシュ117万7436人、マラティヤ81万2580人、アドゥヤマン63万5169人、キリス14万7919人、シャンルウルファ217万110人

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:54987 )