倒壊ゼロのハタイ県エルズィン市長「一切妥協しなかった」
2023年02月11日付 Hurriyet 紙


カフラマンマラシュを震源とする地震でビルの倒壊が発生しなかったハタイ県エルズィン郡〔中心部〕のオッケシュ・エルマスオール市長は「私個人としては〔地震対策に〕一切妥協しませんでした。にもかかわらず〔不正を〕行った人たちがいましたが、これは十分なスタッフがいないためで、全てフォローできるわけではありません。これらについては必要な手続きを取りました。取り壊しの判断をとり、検察に届けました。」

カフラマンマラシュを震源とする地震で被害を受けたハタイ県の10郡の一つ、人口4万2000人のエルズィン郡では、いくつかの家屋やモスクのミナレットに被害があったものの、建物は倒壊しなかった。ソーシャルメディアでも話題になっていたオッケシュ・エルマスオール市長は、「瓦礫の山となった建物は一切ありません。地震による怪我人および死者もありません。ただしイスケンデルンをはじめとした〔他の〕地域では市民に犠牲が生じました。ご冥福をお祈りします。エルズィンはその点で幸運です。もちろん被害は出ています。小規模・中規模の被害を受けた建物はあります。多くはありませんが重大な損傷が生じた建物もあります。しかしこれはマグニチュード7.7の地震が2回も起きたことによる自然な結果です。また住居の多くが平屋であるというエルズィンの特性によるものでもあります。もちろんアパート化が進んだ地域もありますが。」

■「一切妥協しませんでした」
地震により一つも建物が倒壊しなかったことに触れたエルマスオール市長は以下のように述べた。「自分の任期に限り、可能な範囲でお話ししましょう。というのも、現存している建築物の蓄積は私の任期中だけで形成されたものではないからです。私の任期に関して言えば、多くの市民が政治に期待を抱きます。『市長さんは〔建築基準について〕見逃してくれないだろうか』と。他地域の市長たちを責めたいのではなく、単に自分の経験について語りたいだけです。私たちは見逃すべきであり、こういうこともありうるという人々もいます。しかし私自身はこれに一切妥協しませんでした。ににもかかわらず〔不正を〕行った人たちがいましたが、これは十分なスタッフがいないためで、全てフォローできるわけではありません。これらについては必要な手続きを取りました。取り壊しの判断をとり、検察に届けました。」

■「メンタリティの根本的な変革が必要です」
トルコにおける建築物の蓄積に関してメンタリティの根本的な変化が必要だと述べるエルマスオール市長は次のように続けた。「開発の分野にはできるだけ介入し、手を抜かないようにしています。私たちができることはこれくらいです。トルコでは意識の総変革が必要です。つまり、無許可の建築や劣悪な建築を見逃すよう政府に期待するのを市民がやめること、これに関して一切譲歩されることはないという認識を持ってこうした事業を開始すること、必要であれば建物が取り壊されることもありうるという意識を持つことです。こうした意識の変革と決定的な一歩を踏み出すことが必要です。検査機構や建築物検査をもっときちんと機能させる必要があります。エルズィンにある建物は高くて6階建てです。主に4階建ての建物が多い地域です。ですがきちんとした地質調査が行われ、きちんとした管理が徹底されていれば、階数は問題ではないと思います。もちろん水平方向の建物、それ以上の建築にはそれほど賛成ではありませんが。」

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( 翻訳者:今城尚彦 )
( 記事ID:55007 )