チャナッカレ山火事、動物を救おうとして負傷した男性語る
2023年08月24日付 Hurriyet 紙


イブラヒム・ユマクル農業森林相は、チャナッカレの山火事が制御下に置かれたと宣言した。火事で炎に包まれた小屋にいた動物たちを救いたいと考えたゼキ・デミルさん(66)は死の淵から生還した。デミルさんは、「火は止まりませんでした。小屋の中へ入りました。ヤギを救うため懸命に行動しましたが、火に完全に囲まれたため外に逃げざるを得ませんでした。」と経験を語った。

前日の11時30分頃、市中心部のダミエリ村付近で原因不明の森林火災が発生し、風の影響によって短時間で広範囲に燃え広がった。本日制御下に置かれた火事で、市中心部のヤージラル村で生活するゼキ・デミルさんは、炎から動物たちを救い出そうとして死の淵から生還した。デミルさんは、森から火が燃え移った小屋の動物を救おうとして負傷した。顔と腕にやけどを負ったデミルさんは、病院での治療後、負傷した箇所に包帯を巻いて村へ帰った。

■「上から灰が降った」

動物たちを火事から救うため大変な闘いをしたと話すゼキ・デミルさんは、35匹のヤギを救うことができなかったと語った。森から火が風によって運ばれ小屋の付近に落ちたと話すデミルさんは、「この辺りには少しも火はありませんでした。ここに灰が落ち、庭に火が落ちてきて小屋を火が覆いました。動物たちを救おうとこのようにしました。35匹の動物がいましたが、どれも救うことができませんでした。どうか二度とこのような光景を見ることがありませんように。私たちが消してもまた燃えます。近隣から火が降ってきます。大変努力しましたが、救うことができませんでした。火は止まりませんでした。私は小屋の中に入りましたが煙でヤギを見ることもできませんでした。飼い葉桶の後ろに逃げていたようです。私が外に出てもヤギたちの姿が見えなかったため小屋に戻りました。彼らを救おうと懸命に努力しましたが、炎がこの場を完全に取り囲んだため外に逃げざるを得ませんでした。」と語った。

■「火は突然やって来た」

ゼキ・デミルさんの妻ムカデス・デミルさん(62)は、「家には一切清潔なものがなく、着の身着のままです。煙の影響で、ずっと頭痛がしています。火は突然やって来ました。今は家を復旧することを急いでいます。天井は黒く、壁も同じ状況です。」と話した。デミルさんは、火事の際に牧草地にいた他の動物たちは被害を受けなかったと述べた。 

■森林労働者が火事を語った

チャナッカレ森林火災の消火活動に参加する森林労働者は、経験を語った。森林労働者のスレイマン・ウシュクさんは、「48時間のうちに様々なことが起こりました。死者が出なかったのは幸いですが、命を落とした動物たちがいます。11時30分頃に通報を受け、すぐに行動しました。到着しましたが、300メートル下までホースを引っ張る必要がありました。しかし、残念ながらチャナッカレは風で有名です。そのため火事は悪化しました。その後も私たちは全力で戦い続けました。トルコ全土からチームがやって来ました。森の中は視界が悪かったです。動物も多く亡くなりました。大変悲しいです。私たちは最善を尽くすよう努力しています。」と語った。

森林チームのオメル・ファルク・オズジャンさんは「火災が発生してからすぐに私たちは懸命に戦いました。当初は私たちよりも早く風が吹いていたため、困難でした。航空機と地上のチームの支援を受けながら消火を行いました。他の火災と同様に、森の中の視界は悪かったです。私たちは疲れています。家が恋しいですが、まだここにいます。」と語った。

■怪我を負ったカメとカエルの救出

動物捜索救助(HARK)チームは、火事の被害を受けた市中心部ヤージラル村の農場で、負傷したカメとカエルを発見した。チームは必要な対策を行い、怪我をした動物に治療を施した。HARK職員のマンスル・カラジャさんは、「私たちがいる地域は、初日に火事に遭った地域の1つです。私たちは昨夜ここに来ました。残念ながら夜だったため動物たちに近づけませんでした。今日もう一度様子を見てみたところカメを発見しました。カメはそれほどひどい状態ではなく、小さな傷がありました。獣医は応急処置を施しましたが、カエルの状態は悪化しました。完全に乾いており、瀕死でした。すぐに必要な場所を与え、今は良い状態です。」と話した。 

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( 翻訳者:小鉄礼子 )
( 記事ID:56213 )