モルドヴァ共和国のトルコ系ガガウズの民、トルコに期待
2024年03月06日付 Cumhuriyet 紙


ガガウズ自治区のエフゲニア・グツル首長は、モルドヴァ政府が特別な地位を侵害するのをトルコが認めないよう期待していると強調した。

モルドヴァに属するガガウズ自治区のエフゲニア・グツル首長は、ロシアで開催されたワールド・ユース・フェスティバル2024に参加する中でインタビューに応じた。グツル首長は、モルドヴァ共和国のマイア・サンドゥ大統領がEU加盟のための国民投票の提案に言及し、「2014年2月2日のガガウズ住民投票では、住民はロシアとの関係強化を明確に決定した」と述べた。

グツル首長は中央政府と自治政府間の対立が、政治文化が発展し、国家というものの考えを持つ新たな責任ある政治家が政権に就くことで、対話を通して速やかに解決されると信じていると強調した。グツル首長は、モルドヴァのマイア・サンドゥ大統領が国益を考えずに進めたヨーロッパ統合政策がモルドヴァの有権者をだますおとぎ話であると言い、「真実は異なることが明らかになった。国民は『ヨーロッパの生活水準』の代わりに、経済の停滞、輸出の減少、高いインフレ率、上昇する公共サービス料金に直面した。ヨーロッパ統合政策は、マイア・サンドゥ大統領によって、国益が考えられることなく、ガガウズ住民の態度に反して進められている」と述べた。

◾️トルコに援助要請

グツル首長は、トルコがモルドヴァ当局に圧力をかけ、同地域の特別な法的地位の侵害を許さないよう望むと述べた。同首長は、「昨年9月のハカン・フィダン外相との会談で、モルドヴァの与党と大統領(マイア・サンドゥ氏)のガガウズ人に対する差別的な政策について言及した。トルコ政府がモルドヴァ当局に影響を与え、我々の特別な法的地位の侵害を許さないよう願っている」と述べた。

◾️ガガウズとモルドヴァ政府間の対立

昨年5月にガガウズ自治区で行われた首長選で、親ロシア派ショール党の候補であるグツル氏が勝利した。モルドヴァ政府は、6月にショール党をロシアと協力していると非難し、「違法」と宣言した。ガガウズの首長の選出後、モルドヴァ政府は同自治区へ圧力をかけ始めた。2023年10月、モルドヴァ議会で与党の提出した、自治区の企業への付加価値税が国家予算からではなく、自治区の予算から賄われることを含む法案が採択された。また、モルドヴァのサンドゥ大統領は、法律に反してグツル氏の政府参加を承認する政令にまだ署名していない。

モルドヴァ南部の自治区であるガガウズはロシアとの接近を支持する一方、モルドヴァ政府はヨーロッパとの統合政策を採用している。2014年2月、ガガウズではモルドヴァの外交政策を定める件で住民投票が行われ、有権者の98%以上がロシアによって設置された関税同盟にモルドヴァが統合することに賛成した。

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( 翻訳者:伊永勇人 )
( 記事ID:57475 )