ハリス氏はイランをどう見るか? 核問題、ソレイマーニー氏暗殺等に関する同氏の立場は|新たな偉業達成に向けた女性検事の台頭(1)
2024年07月23日付 Hamshahri 紙


 ジョー・バイデン氏が米国大統領選挙から撤退したことを受け、現在民主党はトランプ氏に対抗するために次の候補者を選び出す必要に迫られている。バイデン氏の身体的事情によって、民主党が共和党に対抗するチャンスは大きく損なわれていたが、氏の後釜候補もまた、来たる選挙で民主党が勝つのに十分とは言えない可能性がある。

【ハムシャフリー電子版】ファルヒーフテガーン紙によると、カマラ・ハリス氏の代理出馬は、同氏が党内の指名争いで他候補に競り勝ち、民主党内で最多の票を獲得しなければならないことから、まだ確実ではないとはいえ、民主党の指名最有力候補者の経歴と同氏が対イラン問題において採った立場を見直すことで、将来のホワイトハウスの政策となりうるアプローチに少しばかりの透明性が生じるのは悪くない話である。

◆新たな偉業達成に向けた女性検事の台頭

 カマラ・デヴィ・ハリス氏は1964年10月20日にカリフォルニア州オークランドにて、移民の家庭に生まれた。彼女の母、シャマラ・ゴパラン氏はカリフォルニア大学バークレー校での研究のため、インドから渡米していた。彼女は最終的に博士号の取得に成功し、乳がんの著名な研究者の一人となった。ジャマイカ人の父であるドナルド・ハリス氏もまた、同大学で経済学を修めるためにバークレーに移住した。彼は博士号を取得し、スタンフォード大学の教授として経済学を講じた。

 ハリス氏の両親はオークランドのアフリカ系アメリカ人教会とヒンドゥー教寺院で式を挙げ、結婚した。ハリス氏は子供時代から青年期を通して、インド、ジャマイカの家族と親密な関係を持ち、特に母方の祖父から多大な影響を受けていると明らかにしている。彼は民主主義と女性の権利を志すインド政府の官僚だった。ハリス氏が7歳のとき、彼女の両親は離婚。氏自身は母と妹と共にケベック州に移住し、大学に進学するまでその地で過ごした。

 1982年、ハリス氏はワシントンD.C.のハワード大学で自身の最初期のキャリアをスタートさせた。同氏はカリフォルニア州上院議員のアーロン・クランストンのもとでインターンを行った。彼女は経済学会[エイブラム・ハリス経済学会;ハワード大学の経済学専攻学生を中心とする学内組織]の会長をつとめ、政治学と経済学の学位を取得し卒業。その後カリフォルニア大学ロースクールに進み、同学にて黒人のための学生団体(アルファ・カッパ・アルファ)のリーダーとして活動し、1990年正式に弁護士となった。

 ハリス氏はカリフォルニア州アラメダ郡の地方検事補として仕事を始めた。2002年にサンフランシスコ地方検事の候補者となり、死刑を決して求刑すべきでないと主張した。氏は強力なキャンペーンを実施して56%の票を獲得し、有色人種として初めてサンフランシスコ地方検事に選出された。2008年にはカリフォルニア州司法長官選挙に立候補することを表明した。氏はカリフォルニア州上院議員2名とナンシー・ペロシ下院議員、及びロサンゼルス市長から支持を受け最終的に2010年に指名され、同職に就いた初めてのアジア系女性アメリカ人となった。

 カリフォルニア州の住宅所有者に利益をもたらした250億ドル規模の裁判ドル規模の裁判や、同州の気候変動に関する重要な法律の擁護、武器・麻薬密輸の検挙は、カマラ・ハリス氏の重要な業績として語られている。氏は2013年にユダヤ系のダグ・エムホフ氏と結婚した。夫はニューヨーク出身だった。ハリス氏との結婚は彼自身にとって二度目の結婚であり、最初の妻との間にできた子供が2人いるが、ハリス氏との間には子供はいない。エムホフ氏はハリス氏が米上院で働きやすいように自身の仕事をワシントンD.C.に移し、同じ市内に居を構えられるようにした。2017年にハリス氏はカリフォルニア州上院議員として、また米国史上初のアジア系上院議員として、宣誓を行った。国土安全保障・政府問題委員会、上院情報特別委員会など複数の委員会に所属した。氏は自身の政治力を強化し続け、2019年に大統領選に向けた指名争いを開始した。同年末にバイデン氏との争いから撤退し、2020年8月にバイデン政権の副大統領候補となった。11月7日、第49代(記事中では46代)に選出された。現在、バイデン氏の年が寄ったことで再度、ハリス氏に選挙参加への道が開かれたが、特に狙撃事件の後トランプ氏が自らの優位を演出した社会的雰囲気は、女性検事がホワイトハウスに住む初のアジア系米国人大統領として選出されることを難しくするだろう。

−(2)に続く−

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:AT )
( 記事ID:58503 )