1- イスタンブル広域市(IBB)に関する汚職捜査はいくつあるのか。
エクレム・イマムオール氏逮捕に結びついた汚職捜査は2つある。一つ目は2019年共和人民党(CHP)イスタンブル県支部建物の購入に関する捜査が進んだこと、二つ目は2021年からのIBBの屋外広告の入札経緯における不正に関する捜査が拡大したことに基づいている。これらの捜査は統合された。
2- 捜査の対象となった証拠はどのように入手されたのか?
金融犯罪研究機構(MASAK)の報告書、監視とベース比較、内務省の報告書、25人の証言によって得られた。
3- 証人の多くが "匿名希望の証人"であるという主張は本当か?
25人の証人のうち、ただ4人のみが匿名を希望している。 全ての証人は、組織幹部に非常に近いIBBの職員または彼らと近しい関係にある人々である。
4- 拘束令状が出された者のうち何人が逃亡したのか。これらの逃亡をなぜ防げなかったのか?
第一波作戦では、対象者のうち9人が逃亡した。 彼らは非常に専門的で洗練された方法で助けを受け逃亡したとされた。
5- 組織のリーダーであるとの疑いで逮捕されたイマムオール氏個人の携帯電話がなぜ発見されなかったのか?
イマムオール氏は個人の携帯電話を司法当局へ提出しなかった。代わりに、顧問が所有し、IBBに登録されている携帯電話を個人携帯として司法当局に提出した。捜査の際、彼は個人の携帯電話を持っていなかった。捜索中に携帯電話が家から見つからなかったことで、「証拠隠蔽を試みている」とされた。拘束及び捜査令状とともに自宅訪れた警察は、イマムオール氏の指示で警備員によって20分間妨げられた。
6- 組織は誰によって成り立っているのか。組織の経理担当であるとされる4人は誰か。
イマムオール氏を含む10人から構成される組織において4人が経理を担っている。 彼らはアデム・ソイテキン氏、アリ・ヌホール氏、ヒュセイン・キョクサル氏、エムラ・バーダトル氏である。
7- 組織はどのような違法行為を行ったのか。
公共入札の不正操作、入札妨害、公的損失をもたらした、書類上で実際には行われない入札を偽装し詐欺を行った、賄賂の受領、恐喝、これらの罪から収入を得ていた。IBBから入札を受けた企業への報酬支払いの見返りに賄賂を得た。違法建築を黙認する代わりに組織ぐるみで賄賂を集めていた。犯罪から得ていた収入を架空請求書やシェルカンパニーのもとで洗い流し、個人データを不法に取得した上、個人情報保護法(KVKK)に違反する使用および拡散を行なった。
8- イマムオール氏の世間で「金の塔」として知られる画像との関係は見つかったのか。
イマムオール氏は以前、CHPイスタンブル県支部建物の購入過程について知らされていなかったと述べていた。行われた調査では、彼が金銭の画像におけるプロセスを管理していたことが判明した。ベイリキデュズ区から600万TL、ベシクタシュ区から300万TL、シシュリ区から80万TLが金の塔となり弁護士事務所に運ばれたことが判明した。
9- イマムオール建設に低価格で売却された3つの別荘は、誰によってどのように購入されたのか。
この別荘は、2021年4月に組織の経理担当であったアリ・ヌホール氏が5万TLを資本金として設立したギュリュチェ・タルム社によって3,200万TLで購入された。 この会社の資本金は2024年3月に4,680万リラに増やされた。そして1,500万リラでイマムオール建設に譲渡された。このようにして3つの別荘が会社によってイマムオール氏の所有するところとなった。アリ・ヌホール氏はこの過程で、イストコン社という会社を通じてキプタシュ氏との21億の契約に署名した。1億9,950万リラの支払いを受けた。
10- IBBから支払いを受けた企業が、支払いの一部でイマムオール社に支払いを行ったという主張は何か。
キュルテュル社から1億9,300万リラの支払いを受けたBVA社を所有するムラト・カプキ氏は、支払いが行われた後にイマムオール建設に「家賃」の名目で5,000万リラを送金した。
11- 組織の隠れた経理担当であるアデム・ソイテキン氏の2020から2024年にわたる口座内の金銭の動きがなぜ調査対象となったのか。
ソイテキン氏はイマムオール建設で職長として働いていた。個人口座と会社から6億リラが見つかった。4年間で、口座に入金された金額は12億5,000万リラであるとされた。 IBBから支払いを受けられない実業家から1~20%の賄賂を受け取り、支払いが行われていたことが明らかになった。
12- 組織へ賄賂を渡すことを拒否した実業家はどのように脅されていたのか?
キャパシティ・ショッピングモールの所有者が駐車場の運営を依頼され、断ると500万ユーロの賄賂を要求された上、「将来の大統領に逆らうのか」と脅されたと述べられた。 賄賂を認めないショッピングモールへ市から1億9,700万リラの罰金刑が科されたことは目撃者の証言と電話解析システム(HTS)の記録により判明した。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:安孫子織絵 )
( 記事ID:59871 )