シシュリ区に代理人任命、自治体機能停止
2025年03月25日付 Medyescope 紙


シシュリ区長レスル・エムラ・シャハン氏の代わりに代理人として任命されたシシュリ地区知事ジェヴデト・エルチュルクメン氏は、自治体のすべてのサービスを停止した。通信局がシシュリ区の公営食堂が閉鎖されたという主張を否定するなか、シシュリ区はこの件に関する声明を発表した。また、オゼル氏は公営食堂が閉鎖されたとの声明を発表した。

シャハン氏が都市合意 の枠組みのもとで逮捕された後、シシュリ区に派遣された代理人エルチュルクメン氏 は迅速に職務を開始した。彼は自身の執務室に公正発展党(AKP)党首で大統領のレジェプ・タイイプ・エルドアン氏の写真を掲げ、シャハン氏およびイスタンブル市長エクレム・イマムオール氏 のポスターを撤去した。そして、今度はシシュリ区のすべての自治体サービスを停止 した。

シシュリ区の代理人は公営食堂を閉鎖した。 シャハン氏が拘束された日から、公営食堂は営業を停止していた。この営業停止の決定は、シャハン氏の拘束に抗議するために区が以前に下したものであった。

代理区長は、マフムト・シェヴケト・パシャ地区およびイゼット・パシャ地区にある公営食堂に加え、移動式公営食堂として使用されていたトレーラーの営業も停止した。 このトレーラーは、現在ピヤレパシャ地区の整備施設 に駐車されている。

また、シシュリ区が運営するミニバス「Mekik」も、整備施設の敷地内に駐車されたままとなっている。本紙Medyascope の取材によると、「Mekik」の運行が停止されたかは判然としないが、3月19日以降、車両は運行していない。

■続けざまに否定の声明

偽情報対策センター(DMM)は、シシュリ区の代理人であるジェヴデト・エルチュルクメン氏が区内の公営食堂を閉鎖したという報道を否定した。

シシュリ区側もこの件について声明を発表し、報道が事実無根であると述べた。声明の中で、エルチュルクメン氏が公営食堂の再開を速やかに区職員らに指示したことが明らかにされた。声明では以下の通りに述べられている。

「固定型2つと移動型1つの計3つの公営食堂は、2025年3月19日以降、材料の供給が途絶えたため営業を停止していた。これらの食堂については、区長代理であるジェヴデト・エルチュルクメン氏によって、就任当日の3月24日に関係部署の責任者に対し、速やかな再開を指示されている。また、中期的には、区の需要に応じて公営食堂の増設を検討していくことが区の議題となっている。」

■シャハン氏声明:「公営食堂はなぜ閉鎖?」

「都市合意」捜査の一環として3月23日(日)に逮捕されたシャハン氏は、Xのアカウントで、公営食堂の閉鎖が口頭で指示されたと主張した。シャハン氏は以下のように述べた。

「移動式公営食堂が営業していれば、今日はシシュリ・モスクの前で営業していたはずだ。しかし現在は区役所の車庫に移動させられている。固定式の公営食堂の扉も閉ざされたままだ。今日、公営食堂の閉鎖を口頭で指示した者と、その後に否定した者は、この質問に答えるべきだ。この写真に写っていように、なぜ公営食堂は閉鎖されているのか?」

■オズギュル・オゼルからも声明

共和人民党(CHP)のオズギュル・オゼル党首は、「昨日午前8時30分に、シシュリ区に代理人が任命された。最初の業務が何だったか知っているか?シシュリ公営食堂を閉鎖したのだ。」と語り、食堂が閉鎖されたことを発表した。

■区職員からの声明

シシュリ区の職員およびCHPシシュリ支部も声明を発表した。

「公営食堂は日中、断食できない市民や断食をしない市民の需要を満たし、夜にはイフタール(断食明けの食事)も提供してきた。したがって、代理人から区の公式SNSアカウントを通じた発表は事実とは異なる。私たちがこの件について記者会見を行うと発表して以来、それに対する弁明としての声明が出されたが、この弁明は事実とは何の関係もないことを明確にしておく必要がある。」

■何が起こったのか?

レスル・エムラ・シャハン氏が「都市合意」に関する捜査の一環で逮捕された後、シシュリ区役所に代理人が任命された。任命されたのはシシュリ地区知事ジェヴデト・エルチュルクメン氏だった。

3月19日(水)、イスタンブル広域市(İBB)のエクレム・イマムオール市長および彼に近い多くの人物が拘束された。イマムオール氏は汚職容疑で逮捕されたが、「都市合意」に関する容疑では拘束を免れた。

イマムオール氏とともに拘束されたシシュリ区長シャハン氏、İBB事務局次長マヒル・ポラト氏、リフォーム研究所(Reform Enstitüsü)のメフメト・アリ・チャルシュカン代表は、「都市合意」捜査のもとで逮捕された。

内務省の発表によると、「都市合意」容疑により逮捕されたシシュリ区長シャハン氏は職務を解任され、シシュリ区には代理人が任命された。

代理人にはシシュリ地区知事のエルチュルクメン氏が任命された。

この代理人任命に対し、区内部から反発が起こった。シシュリ区副区長のオザン・オズギュル・ドール氏とファトマ・オズレム・イゾル氏は、この決定に抗議し、辞職を表明した。

■代理人任命に関する内務省の発表:

「イスタンブル県シシュリ 区長レスル・エムラ・シャハン氏は、『武装テロ組織への支援』の罪により、イスタンブル第10簡易刑事裁判所の2025年3月23日付、2025年348号の審理決定に基づき逮捕された。彼は、トルコ憲法第127条および5393号自治法第47条に基づき、一時的な措置として内務省により職務から解任された。さらに、同自治法の第45条および第46条に従い、イスタンブル県知事府によりシシュリ地区のジェヴデト・エルチュルクメン知事がシシュリ 区長代理として任命された。」

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( 翻訳者:金子萌 )
( 記事ID:59873 )