エルドアン大統領、移民数を発表
2025年04月28日付 Cumhuriyet 紙
公正発展党所属のエルドアン大統領は、毎年、何百万人もの人々が、テロや貧困が原因で、生まれ故郷を離れなければならなくなっていると述べた。移民の原因は、西側諸国であると述べたエルドアン大統領は、トルコで合計403万3千人の避難民がいると述べた。エルドアン大統領は、スピーチの冒頭で共和人民党ケマル・クルチダルオール前党首にも責任を帰した。
公正発展党所属レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、イスタンブルのアタテュルク文化センターで行われた「トルコの世紀におけるトルコの移民管理プログラム」で話した。
スピーチの冒頭で舞台に避難民の学生を呼んだエルドアン大統領は、共和人民党のケマル・クルチダルオール前党首の言葉に触れた。
「クルチダルオール党首は、政権を取れば、即時、シリア人学生たちをトルコからシリアに送還するだろうと述べていた。当時、私は全く反対のことを述べていた。シリアからの難民を決して送還させないと述べていた。」とし、次のように続けた。
「私達は、移民について、クルチダルオール党首らの理解とは反対に、メッカからメディナへの聖遷として認識してきた。私たちは、これに機会を与えなかった。ここに皆さんが見ている小さな難民たちがいる。彼らは、私達の子供たちである。私達の先生が彼らを育て、ここまで導いた。そして美しいものは、ここにある。」と述べた。
エルドアン大統領は、あるフレーズを引用して、「玉座も差し出し、王冠も差し出す。しかし、私たちの国に逃れてきた抑圧された者たちを決して差し出さない。」と述べた。
■難民数を発表
エルドアン大統領は、トルコにおける避難民に関する数字を共有した。「トルコには276万8千人の一時的庇護下にあるシリア人の兄弟、109万人の在留許可を持つ者、17万6千人は国際保護下に置かれている者を含む、計403万3千人の移民がいる。」
エルドアン大統領は、国に戻るシリア人の数は20万人に達したと述べた。
■移民の原因は西側諸国
エルドアン大統領のスピーチのトピックスは次のとおりである。
「シリアの避難民をここから送還させないと私は以前に述べた。私達は移民をメッカからメディナへの聖遷と考えてきた。移民問題は地球規模の現象として、特に近年では全世界の話題を独占している。現在、世界全体で2億8100万人を超える移民がいる。移民労働者数はというと、1億6500万人を超えている。毎年何百万人もの人々が、テロや貧困が原因で、生まれ故郷を離れなければならなくなっている。
世界の人口の3.6%は、今日、移民として生活を続けようと努めている。移民の原因は西側諸国である。世界における難民数は、1億2千万人を超えた。戦争が終わらなければ、この割合は倍加していく。ボートに穴を開けられて殺された移民もいる。ここ10年で7万2千人を超える人々が、移動の途中で亡くなった。」
◾️トルコには403万3千人の移民がいる
難民数を明かしたエルドアン大統領は、次のように語った。
「トルコには276万8千人の一時的庇護下にあるシリア人の兄弟、109万人の在留許可を持つ者、17万6千人は国際保護下に置かれている者を含む、計403万3千人の移民がいる。この数は対策によって日に日に減少している。『玉座も差し出し、王冠も差し出す。しかし、私たちの国に逃れてきた抑圧された者たちを決して差し出さない。』この言葉は私たち祖先のものである。だから、私たちは彼らに相応しいように努めている。我が国の野党が、特に人道の敵、一部ファシスト連中が述べているほどに、移民の数はいないし、いなかった。不法移民とその業者との闘いを怠っていない。ここ2年で27万人の不法移民の流入を阻止した。
◾️シリアに戻る者は増えている
シリアは回復している。シリアで安定が増すにつれ帰国する者も増えている。2024年12月9日より、20万人が帰国した。自らの地に戻った者たちの数は93万1450人である。様々な困難、障害、妨害にも関わらず、シリアは徐々に回復していっている。シリアが落ち着くにつれ、帰還者の数も急増し始めた。西側諸国でしばしば眼にする移民への酷い扱いといった非人道的な行為を決して許しはしない。自国の安全も決して諦めはしないが、ごく僅かな差別主義者的人物が社会に絶えず恐怖を広める嫌悪の言説にトルコを委ねたりはしないだろう。」
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:新井慧 )
( 記事ID:60027 )