PKK、ケルンで共産党を襲う
2025年06月07日付 Cumhuriyet 紙
共産党の公式サイトに掲載された記事によると、6月3日、ドイツのケルン市で行われた共産党(KP)のベーシック・スクール主催の公開読書会をクルディスタン労働者党(PKK)とつながりのある5~6人のグループが襲撃したという。
襲撃犯たちは、クルディスタン労働者党やシリア北部での「自治」プロジェクトに対する批判的な内容が共産党のウェブサイトに掲載されていることに反発し、削除するよう脅迫していた。党員に暴力をふるい、周辺も荒らした彼らは、党員の所持品を奪い、党の担当者の名簿や電話番号を伝えるよう要求した。
■脅迫は以前にも
共産党の声明では「遭遇した時、襲撃犯らがナイフで脅しをかけ、参加者の私物を一時的に強奪した。読書会の出席者のひとりは繰り返し殴打され、拘束された。襲撃犯たちは共産党の担当者の名前と電話番号を求めたが、読書会の参加者がそれを強く拒否した。すると『もし1週間以内に記事が削除されなければ血が流れるだろう』と脅した。襲撃は数分後に終了したが、襲撃犯たちは立ち去る際にも脅迫を繰り返した」としている。
また、同声明によればおよそ3週間前にもケルンで開催された別のイベントの後、同じグループが共産党員に対して、クルディスタン労働者党を批判する内容を含む記事を削除しなければ「問題が起こる」と脅迫されていたという。
■「自称“左翼”の暴力者たち」
共産党の声明は以下のように続く:
「党として我々は党や同志、仲間たちに対するいかなる攻撃や脅迫を認めない。このような行為は、脅しによってドイツで共産党の設立を妨げる目的を持つものだ。我々は、ブルジョワ国家の弾圧にも、ファシストの攻撃にも、自称“左翼”の暴力にも屈しない。こうした攻撃を世間に発信することを続けていくだろう」
「今回の襲撃はクルド人運動やクルドに関係する団体すべてを代表するものではないことを我々は知っている。私たちは、弾圧されているクルドの人々への連帯をあらためて強調する。ドイツの労働者階級は、クルド人、パレスチナ人、トルコ人、シリア人の階級的兄弟たちが自由でない限り、真の自由を得ることはできないと私たちは信じている」
■「マルクス主義から逸脱したブルジョワ的構造」
また、声明ではクルディスタン労働者党のことを「長年、マルクス主義から逸脱したブルジョワ構造」と評していて、クルディスタン労働者党に対する批判は、クルド労働者階級への連帯を否定するものではないと強調した。
最後に、「我々の出版物は批判を受け入れるが、脅迫には屈しない。出版も政治活動も諦めることはない。何を書くか、どのように活動するかは我々自身が決める」と締めくくられている。
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( 翻訳者:小林佑輔 )
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