シリア:イスラエルとイランの戦争による影響が拡大
2025年06月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエル・イラン戦争のシリアへの影響:ミサイルの破片の落下および経済に対する懸念
【ダマスカス:本紙】
イランとイスラエルの戦争に使用されたミサイルや無人機の破片がシリアに落下している。この戦争が、既に疲弊しきったシリアの経済状況に対して、さらなる悪影響をもたらす恐れがある中、シリア政府は、イランのミサイル迎撃のための領空解放を明確に否定した。
シリア情報省の高官筋は、シリア指導部がイランのミサイルをシリア上空で迎撃する命令をだしたという、現在流布している憶測を明確に否定した。
同筋はシリアの新聞『ワタン』に対し、声明で「アフマド・シャルア暫定大統領がイランの無人機やミサイル迎撃のためにシリア領空を解放すると発表した、とする虚偽の主張を、我々は明確に否定する。この主張は全く正確でない」と述べた。
シリアは、数日前にイスラエルとイランで始まった、様々な種類のミサイル、無人機、戦闘機を用いた衝突による影響を受けている。ダルアー市の上空からミサイルの破片が落下してきただけではなく、ついにはタルトゥース市で無人機が墜落し、墜落による負傷が原因で女性1人が死亡した。
経済業界の専門家たちはイスラエルとイランの戦争の影響がシリアに及ぶことを警告し、シリアの市場における商品やサービスの価格が高騰することを指摘した。またシリア政府に対して、この影響を抑えるために予防措置を講じることや緊急かつ迅速な計画を作成することを要請した。
(後略)
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( 翻訳者:清久功介 )
( 記事ID:60335 )