モロッコ:政府間の断裂にもかかわらず国民は対イスラエル戦争においてイランを支持
2025年06月15日付 al-Quds al-Arabi 紙
■政府間の断裂にもかかわらず、モロッコ人はパレスチナの大義を支持する立場から、対イスラエル戦争でイランの側に付く
【ラバト:本紙】
イスラエルとイランの間で戦争がぼっ発して以来、多くのモロッコ人は、自国とイラン政府との間で現在進行中の政治的断裂を忘れてしまっている。この断裂は、モロッコ政府が、西サハラの分離独立を求める「ポリサリオ戦線」を支援しているとしてイラン政府を非難していることによるものである。
ニュースサイトの大半は、戦闘や空爆の応酬を職業的中立の立場から報道しているものの、多くのブロガーはイランの側に立っている。それは、占領軍がガザの住民に対してあらゆる手段・方法で行っている人道的にも法的にも禁じられたジェノサイドを踏まえて、パレスチナの人々とその正当な大義を支持するという立場に起因する。
造形芸術家のムハンマド・ズバイリー氏は、「イランは多くのアラブ諸国の安定と治安を脅かし、不安定にさせるような役割を果たしている。また、モロッコを含むこれら国々の統一と主権を侵害しようとする試みも行っている」ために、イランを支持していないとしつつも、同国に対するシオニストの攻撃を激しく非難し、少なくとも今回の同国の報復が、課題や期待に見合ったものとなることを望んだ。
一方、「統一社会主義者党」の書記長であるジャマール・アスリー氏は、イランのイスラエルとの戦争における勝利について、「指針は極めて明確だ」との見解を述べ、その理由として、「シオニスト政体がどの方向を向こうと、その反対方向へと顔を向けるべきだからだ」と述べた。
(後略)
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( 翻訳者:大木穂花、ムハンマド・アズカ・ムサシ、川本和千代 )
( 記事ID:60361 )