北大西洋条約機構(NATO)の32の加盟国は、イスラエルとイランが喫緊の課題のなか、ハーグでの年次首脳会合を行った。エルドアン大統領と他の首脳たちはそれぞれ、二ヶ国間の首脳会談も行った中で、トランプ大統領とエルドアン大統領は立ち話を行った。会合の最後、採択した宣言では各国が(防衛費のGDP比)5%に合意した。2026年の会合はトルコに決定した。ルッテ事務総長は閉幕の際の発言でトランプ大統領を賞賛した。その詳細は以下の通りである。
NATOのマルク・ルッテ事務総長はロシアが「同盟が直面する、最も重大かつ直接的な脅威」であり続けていると述べた。
◾️「宣言が採択」
会合の閉幕時に採択された宣言では、同盟国は防衛費の割合を2035年までに国内総生産(GDP)の5%まで増額することを承認し、2026年の会合をトルコで行うと決定した。
◾️ルッテ事務総長「ウクライナに支援を継続する」
閉幕の発言でルッテ事務総長はウクライナへの援助を継続すると述べながら、NATO加盟についても支援すると明らかにした。
◾️「アメリカのイランへの攻撃は法的に適切だ」
一方、ある記者のトランプ大統領をなぜ賞賛するのかという質問について、ルッテ事務総長は「我々はイランの核兵器開発を妨げるのを目標としていた。トランプ大統領はこれを達成させ、賞賛するに値している。アメリカの行為で我々に支障はない。法的にも適切である。」と述べた。
◾️「中国は軍備を拡張している」
ルッテ事務総長は「中国が昨今、軍備の拡大を行っており、アメリカはこの脅威を長年、念頭に置いている。我々の同盟を強化させるため、これらは必要である。」と述べた。
◾️「キエフに防衛力と支援を保障する」
ルッテ事務総長は「今年末にかけて500億ドルを超えるだろう。ウクライナが戦闘を継続できるよう保障するべきであり、恒久的な停戦に合意しなければならない。この方向でステップを踏んでいく。ウクライナ政府の戦争継続のため、装備、兵力、支援を提供する。防衛産業のための基地を建設している。ウクライナを強く保とうと努力している。」と述べた。
◾️「アメリカは誰もできないことを行った」
ルッテ事務総長は「どのような状況で第5条が適応されるのかを把握している。アメリカは長年誰もできなかったことを実行した。世界で最大の軍事力を所持している。戦闘機のパイロットにより施設を攻撃した。歴史は彼らを無理にリーダーとなるのを強い、時には必要なことを実行する。可能な限り、イランが核を保有することを妨げた。この影響をちゃんと見極めるには、まだ時期尚早であるが、アメリカに感謝している。」と述べた。
◾️「エルドアン大統領とトランプ大統領が立ち話」
エルドアン大統領とトランプ大統領は、会合の2日目に立ち話を行い、それを撮影された。昨日、2者会談が行われた。
◾️オランダのスホーフ首相とルッテ事務総長と会談
ホスト国であるオランダのスホーフ首相とNATOのルッテ事務総長と対面したエルドアン大統領は、両者と握手をし、写真を撮影した。
エルドアン大統領は加えて、イギリスのスターマー首相と対面した。
会合は、12日間続くイスラエル−イラン戦争の影響を受けて防衛費が議題となった。
◾️「オランダ国王の晩餐会の招待」
エルドアン大統領は、オランダのウィレム=アレクサンダー国王と王妃がNATOの加盟国の首脳とその配偶者を招待した晩餐会に参加した。
晩餐会に参加した招待客と対面したオランダのアレクサンダー国王とマキシマ王妃は、会合の参加国の首脳とその配偶者とともに、写真撮影した後、食事に移行した。
◾️「議題は第5条とアメリカ」
昨日、トランプ大統領がアメリカがこの条項に縛られ続けるか否かを明確に述べるのを拒んだ後、今日、北大西洋条約の第5条について多く、言及された。
この[問題に直接回答する]代わり、トランプ大統領はこの状況が「皆さんの定義に関わっている」と述べ、NATOの同盟国が「友人であることに関わっている」と述べた。
◾️さて、第5条とは一体なになのか?
この条項は集団的自衛権の原則を構成している。1949年に署名され、NATOの原則据えられた北大西洋条約の目的は相互援助に基づく協定を結ぶことであった。当時(今日でも有効であるが)、目的はソヴィエト連邦が東欧での支配を拡大するリスクに対抗することであった。
第5条は、同盟国が「ヨーロッパや北アメリカにおける、1あるいはそれ以上の加盟国に対する武力攻撃が、加盟国全体に対して行われたものと見なすこと」と認識していると明示する。
このため、加盟国は「このような武力による攻撃状況において、国連憲章の第51条によって認められる個別的自衛権、もしくは集団的自衛権を行使しながら、攻撃された一つあるいは複数の締約国に直ちに援助を提供すること」に合意している。
要約すると、あるNATO加盟国に行われた攻撃は、全加盟国に行われたものとみなされ、こうした状況は、全ての同盟国によるより広範な対応を要するのを可能とする。この文脈で、トランプ大統領の第5条に関する曖昧な発言は、米国が第5条を尊重しないと決定した場合、深刻な結果をもたらす可能性がある。
◾️「イギリスは核兵器を搭載できるF-35戦闘機を購入」
イギリスはこの世代において、核兵器能力の最も重要な強化として、核兵器を搭載できるF-35戦闘機を少なくとも12機を購入する。政府はこの公表を今日、行った。
スターマー首相は今日、ハーグにおいて行われたNATO会合で、新たな飛行隊がアメリカの核兵器を装備可能な同盟ミッションに参加する予定と明らかにする。
この劇的な展開は、ロシアと中国の激しい反応と懸念を引き起こしそうである。
🔳「ロシアに対する今まで以上の制裁が議題に」
スターマー首相は今晩、ハーグでのNATO首脳会合で世界の首脳と対面する。
この2日間行われる会合の最初に、同盟国は2035年までに防衛・安全保障費をGDPの5%に引き上げることに合意する。
イギリスのスターマー首相は、オランダ首相、ドイツ首相、フランス大統領と行った会談の一部を公表した。
スターマー首相は、オランダのスホーフ首相と中東における「外交」の必要性、ロシアの攻撃に対しウクライナへの援助を継続する意向について話した。
🔳「ガザも議題となった」
加えて、スターマー首相はこの2つの戦争についてドイツのメルツ首相、フランスのマクロン大統領と意見交換を行った。ロシアに対して今まで以上の制裁を実行する可能性についても議題とした。
会談ではガザについても話された。スターマー首相は現在の状況を「耐え難い」ものであるとし、全ての当事者が停戦を実現するため、努力を示すことが必要であると述べた。
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( 翻訳者:伊藤颯汰 )
( 記事ID:60368 )