PKK武装放棄後にエルドアンの歴史的演説、3つのポイント
2025年07月12日付 Milliyet 紙


武装解除プロセスのスケジュール:プロセス完了までのスケジュールと、山岳地帯にいるPKK関係者の状況についてのメッセージが発せられる見込みだ。
新憲法:「民主化、自由、民族的アイデンティティの表明」などの文言に関して「大胆な挑戦」を行う可能性がある。
EU加盟:「テロなきトルコ」の実現に伴い、EU加盟やビザ免除に向けてヨーロッパに明確な声明を出すことがありうる。


「テロなきトルコ」プロセスにおいて、PKKの武装解除実現のために実施された「武器焼却式」が終わり、今日(12日)、公正発展党(AKP)のクズルジャハマムにおける会合でエルドアン大統領が行う“歴史的”演説に注目が集まる。

エルドアン大統領の演説について関係者は3つのテーマに関心を寄せる

1 - 最初のテーマは、初となるPKKの武器の引き渡しの映像と合わせた「テロなきトルコ」プロセスが新たな段階に進んだことの宣言だ。このなかで、エルドアン大統領は武装解除プロセス完了の目途や、山岳地帯にいるPKK関係者の状況について、メッセージを発する可能性があると見込まれる。

■大胆な挑戦

2 – 2番目のテーマは、新憲法に向けた「新たな段階」の強調だ。
関係者によれば、市民の政治参加の活性化が重要なテーマであり、「エルドアン大統領の発言を聞けば、これまで混乱していた人々も『今やっと理解できた』という段階に達する」としている。さらに新憲法に関してはエルドアン大統領が「民主化、自由、民族的アイデンティティの表明」といった文言に関して「大胆な挑戦」を行うとみられている。

■EUへ接近する可能性

3つ目の、公正発展党内で“歴史的”演説に関して話題に上がる最も大きな期待は、エルドアン大統領が民主化と新憲法制定の「当然の帰結」として、EU加盟プロセスの再開に向けてヨーロッパに明確な声明を出すことだ。

公正発展党幹部らは、「EU加盟を、トルコへの外国資本流入の問題やその他の課題を解決するための鍵と我々は見ている。ビザ免除という言葉自体が、外国資本からの信頼の土壌となる。これまでEUとの交渉が再開されなかった最大の理由は、トルコの民主化、テロ、憲法、そして自由といった課題だった。もしテロの恐れが無くなれば、憲法上の自由に関して重要な進展があれば、そしてEUも本当にテロに対して真剣ならば、加盟に向けて歩みを進めることが出来る。大統領はEUに対して呼びかけを行うだろう」と述べた。

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( 翻訳者:小林佑輔 )
( 記事ID:60453 )