アゼルバイジャン大統領は、地元メディア組織のミンバルにコメントを行い、12月25日に墜落した飛行機に関して、国際裁判所に書類を提出する準備をしていると語った。
アゼルバイジャン航空所属のエンブラエル190AR型機は昨年12月25日にカザキスタンに墜落した。航空機はチェチェンの首都グロズニ上空を通過中に攻撃を受けた。この事故で38人が死亡した。
アゼルバイジャン当局は、この事件をロシアによるものとした。捜査の末、ウクライナへ行われる予定の無人機攻撃の際に同機が誤って標的とされ、ロシア製のパンツィールS1防空システムによって撃墜されたと明らかにした。
アリエフ大統領は事件の勃発から7か月が経っているのにも関わらず、ロシア当局から明確な返答はまだないと述べた。
ミンバルの報道によれば、モスクワは、アゼルバイジャン検察庁からの公式な要請に対し、未だ「捜査は継続中だ」と答えるにとどまっている。
アリエフ大統領は以下のような表現を用いた。
「この種の過程が時間を要するのはわかる。マレーシア航空のボーイング機事故の際も10年以上かかった。私たちも10年待つ準備はあるが、公正さがあるべき場所にあるべきである。」
アゼルバイジャン航空機の撃墜は、政治的・経済的に密な関係にあったアゼルバイジャン・ロシア間で公然と緊張が生じた。
これ以前にアリエフ大統領は、モスクワが証拠を隠していると非難し、ロシアのウラジミール・プーチン大統領が責任を認めていないと批判していた。
プーチン大統領は事件に関し哀悼の意を表明したが、ロシアの責任を認めようとはしなかった。
◾️2014年の飛行機事故も議題に
今年7月初めに、欧州人権裁判所(ECHR)は、マレーシア航空MH17便撃墜をロシアの責任に帰した。同機は2014年7月、ウクライナ領空でロシアの支援を受けた勢力によって撃墜された。
MH17便は2014年7月17日にアムステルダム・スキポール空港を離陸し、クアラルンプール国際空港に向かっていた。飛行3時間目に、ロシア占領下のドネツク地域上空でロシア武装勢力が発射したブーク地対空ミサイルによって撃墜された。飛行機の乗客283人全員と乗員15人が死亡した。
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( 翻訳者:谷澤優香里 )
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