私大学費平均150万TL(540万円)に学生の声
2025年08月02日付 Medyescope 紙
私立大学の学費が明らかになった。値上げ率は80%となり、金額は150万TLに上った。では大学生たちは学費の値上げに何を思うのか?Medyascope紙のリュヴェイダ・ドゥルグト記者とトプラク・タン・エルタン記者は値上げについて大学生たちに取材した。学生たちは大学入学がだんだん富裕層の特権になっていると考えている。
私立大学の学費が明らかになった。私立大学の2025〜2026学年度の学費は39%〜81%値上げがりした。医学部の教育費は148万TLに上り、工学部と法学部は100万TL以上となった。
では学生たちはこの価格に何を思うのか?
■「学生にとって暮らしはさらに厳しい」
大学生たちは私立大学学費の異常な高騰に反対している。学生たちは値上がりする学費、家賃、交通費に対して奨学金と政府の支援は不十分なままだと述べ、値上げは経済的影響だけでなく、社会的、文化的な影響に関しても「脅迫」政策になっていると主張する。
取材を受けたある学生は特に私立大学の学費の大幅値上げは経済危機のみによって説明できるものではないと述べた。彼らはこの値上げは「制御不能なまでに開校した大学の魅力を下げる」動きの一端とみている。
学生たちは「もはや学生が大学教育を受けるのは熱意だけの問題ではない。値上げに直面したことで学生たちのこの熱意も失われる。もはや自分自身で賄うことは難しく、学生ともなればさらに厳しい。」と述べた。
■奨学金や家族の支援は学生たちにとって不十分だ
学生たちはKYK奨学金と家族の支援によって賄おうと努力しているが、値上げに対して支援が不十分なままだと述べている。公立大学ならより手ごろな価格で教育を受けられるものの、教育の質に関して懸念が起きている。
取材を受けた学生は次のように述べる。
「私立学校では奨学金があっても費用がとても高い。キャンパス内での昼食さえも贅沢になった。私はもうキャンパス内では一切食事せず、外に出てよりリーズナブルな店を探そうとしている。」
■学生たちは社会活動から離れている
教育だけでなく社会生活においてもマイナスの影響がある。
値上げを理由に学生たちは社会活動から離れることを強いられている。この状況では自分を表現できず、内に閉じこもった若者が生まれる原因になる。
学生たちは「私たちは自身の殻に閉じこもっている。社会活動から離れることを強いられている。この状況は自分を表現できず内に閉じこもった若者が生まれる原因になる。経済的に何もする余裕がない。」と話す。
■値上げされたが機会は変わらない
一部の学生は値上げをある程度許容できると述べたものの、値上げ額が過度なためかなり不快に感じているという。
学生たちは値上げに対して自身に提供されたサービスがどこも改善されたようには見られないと強調し、「価格は上がったが、我々に提供されるインターンシップの機会や留学プログラム、奨学金援助は全く進展してない。これは受け入れがたい。」と述べ、値上げに反発した。
特にイスタンブルのような大都市で生活する学生は家賃や交通費といった基本的な支出が大きく膨れ上がったと強調する。この状況が原因で、イスタンブルの大学がアナトリアから来る学生たちにとって手が届かないものになる。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:伊藤梓子 )
( 記事ID:60593 )