中国でエルドアン・プーチン会談
2025年09月02日付 Hurriyet 紙


エルドアン大統領は中国でロシアのプーチン大統領と会合を行った。会合ではウクライナをめぐる和平に関するトルコの試みとアゼルバイジャンーアルメニア間の交渉が取り上げられた。

エルドアン大統領は、上海協力機構第25回国家閣僚理事会サミットが行われた中華人民共和国において、ロシアのプーチン大統領と面会した。ウクライナ戦争が公正で持続的な和平に至るためにトルコが尽力を続け、イスタンブルの交渉が和平に貢献していると信じると述べたエルドアン大統領は、プーチン氏をトルコに誘った。

◾️いつであっても

エルドアン大統領は、プーチン氏に「尊い友人である貴殿をトルコにお招きしたいと思っているのをご存知でしょう。いつであってもです。できる限り早く我が国で待っています。私たちは信頼に基づいた親しい関係で結ばれています。我々の関係は状況的試練の影響を受けずに進展しています」と述べた。

会合には、ハカン=フィダン外務大臣とアルパルスラン=バイラクタル・エネルギー・天然資源大臣、メフメト=シムシェク国庫・財務大臣、ヤシャル=ギュレル防衛大臣、メフメト=ファーティヒ=カジュル産業技術大臣、オメル=ボラット貿易大臣、イブラヒム=カルン国家情報機構(MIT)大臣、ブルハネッティン=ドゥラン大統領府情報局長官、チャル=エルハン大統領主席顧問なども出席した。

大統領府情報局の発表によると、会談について次のように述べている。

◾️2国間の協力

「親愛なるレジェップ=タユップ=エルドアン大統領は、上海協力機構第25回国家閣僚理事会サミットに参加した中華人民共和国で、ロシアのウラジミル=プーチン大統領と会談を行なった。会談ではトルコとロシアの両国関係、地域的・世界的なトピックが扱われた。エルドアン大統領は、会談の中で、トルコ・ロシア間の関係が相互尊重したもので共通の利益を基盤に据えて進んでいるとし、貿易・観光・投資・エネルギーなどの問題で以前の協力の精神が継続していると言及した。

大統領閣下は、ウクライナ戦争が公正で持続的な和平に至るためにトルコが尽力を続け、イスタンブルでの協議が和平交渉に貢献していると信じていると述べた。

◾️コーカサス地域の安定

大統領閣下は、アゼルバイジャンとアルメニアの交渉が持続的な和平に至ると願っており、コーカサス地域の永続的な安定がトルコとロシアの共通利益になるだろうと発言した。

また、会合ではイスラエルのガザ攻撃とシリアの領土保全及び政治的一体性が維持されることで発展に繋げることに関し、意見交換が行われた。」

◾️プーチン氏:トルコは信頼できるパートナー

ロシアのプーチン大統領は会合の中でエルドアン大統領と建設的で相互尊重のなかで行われる直接会談を大変重視していると述べた。プーチン大統領は「これは、良い隣国関係の原則及びロシアートルコ関係が従来の友好的原則に完全に則っているということだ。トルコを二国間関係、国際的な場いずれでも信用し、その証を立てたパートナーとして見ている」と述べた。

プーチン大統領は、二国間の貿易、経済協力が活発であることを歓迎していると強調したうえで、昨年の貿易額が6.6%増加したなか、今年の上半期でおおよそ3%増加したと注意を促した。

政府間で委員会が活動的に動いており、直近の会議を6月末にモスクワで行ったことに言及するプーチン大統領は「相互に大規模投資を行っており、ロシア企業はトルコ経済の金属工学と自動車産業といった部門で大きなプロジェクトを実施している。トルコ企業はロシアで機械工学、金属工学、木材加工の分野に広く参入している。」と話した。

また、エネルギー部門でのパートナーシップ関係を戦略的だと強調し、「トルコの最も重要な天然ガス供給国の一つはロシアである。現在、ブルーストリームとトルコストリームのパイプラインを介し黒海を通じて継続的に取引が行われている」と発言した。

◾️アククユで準備

ロシア国家原子力エネルギー機構のロサトムの基幹プロジェクトである、トルコ初の原子力発電所アククユの建設が継続していると述べたプーチン大統領は、発電所初の発電ユニットが近く稼働を開始するための準備を進めていると明かした。

また、昨年トルコを訪れた観光客の間でロシア人が再度トップに立ったことを重要な進展と評価し、以下のように続けた。

◾️ロシア人観光客が過去最高

「新しい記録が打ち立てられたと思う。670万人以上のロシア市民がトルコを訪れている。これは前年と比較して6.3%増加したといえる。特にエルドアン氏の優れた資質によるものでしょう。大統領閣下は、ロシア市民がトルコで自宅にいるかのように安全であると感じ、周りにポジティブな雰囲気を作るのに必要な条件をそろえたのです。」

◾️トルコの特別な役割

プーチン大統領は、ウクライナ危機の解決に向けた政治・外交努力に重要な貢献を行ったとしてトルコの友人へ感謝しているとし、「今年5月から今までイスタンブルで3回にわたるロシアーウクライナ直接会談が実現しました。これらの交渉は、人道分野で一連の現実課題の解決を進めることを可能としました。トルコがこうした課題に関し特別な役割が求められ続けるだろうと確信しています。」と評価した。

プーチン大統領は、中東、北アフリカ、南コーカサス地域のような共通の関心がある地域に焦点を当ててきたことに言及し、こうした全分野に関するロシアートルコ関係を「根本的、具体的、利益に適う、信頼できるもの」と評価した。

エルドアン大統領とプーチン大統領が中国で面会した際にハカン=フィダン外相も同席していた。

◾️大統領夫人たち

エミネ=エルドアン大統領夫人は、中国での首脳会談の際に大統領夫人のために開催されたプログラムに出席した。同夫人はソーシャルメディアのメッセージで「中国のファーストレディである彭麗媛(ポン=リーユアン)夫人が主催で各国のファーストレディに会え光栄に思います。天津の文化的、建築上の豊かさをこの特別なプログラムで知り、素晴らしい歓談を行いました。人類に大きく関わる平和・家族・環境・文化上の共同の取り組みといった共通問題についてお互いの考えを共有しました。この意味ある面会が各国のつながりをより強化していくことを願っています。」と述べた。

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( 翻訳者:安孫子織絵 )
( 記事ID:60729 )