渇水、240の湖のうち186が干上がる
2025年09月23日付 Milliyet 紙


イズミル・ドクズ・エイリュル大学(DEÜ)の水文地質学者、ジェラレッティン・シムシェキ教授は、2070年までに気温が4度上昇し、干ばつの深刻化が見込まれると警告した。シムシェキ教授は、現在240ある湖のうち186がすでに干上がっていると指摘し、「早急に対策を講じる必要がある」と呼びかけた。

DEÜ 科学技術応用・研究センターの理事であり、水文地質学者のジェラレッティン・シムシェキ教授は、干ばつに関して見解を示した。シムシェキ教授は、干ばつは世界全体にとって大きな問題であると指摘し、以下のように述べた。

「地域によっては豪雨に見舞われる一方、他の地域では水不足が深刻です。トルコにおいては、北部で豪雨が、南部では干ばつが発生しています。分析によると、2040年までに平均気温は2度上昇し、2070年までには平均4度上昇する見込みです」

最も影響を受けるのは、マルマラ、エーゲ、地中海地方だ。これらの地域では影響が特に顕著で、水の蒸発が激しくなる。露天のダムでは水が急速に失われるだろう。また、人口が多いため水の需要も大きく、ダムだけではその需要を賄えない。ここ3年間は異常な高温が続いた。2050年代に予想される気温は、この期間にヨーロッパで実際に観測されたものである。フランスでは、2050年代に予想される気温がすでに到来しており、対策を講じる必要があると発表された。我が国も干ばつ問題に真剣に向き合っている。240の湖のうち、残念ながら186が干上がった。湖は負担にさらされ、水資源は減少している。我が国の生態系は脅かされており、(シムシェキ教授は)「一刻も早く対策を講じる必要がある」と述べた。

◼️「下水が海に排出されている」

水不足の深刻さに言及したシムシェキ教授は、「トルコは2040年代に水不足に悩む国のひとつになると予想されます。まず手元の水資源を守ることが必要で、そのための対策を講じるべきです。グレーウォーターと言われる再生水は、まず農業に活用されるべきです。現在、イズミルでは年間4億〜4億5千万立方メートルの下水が海に排出されています。これを浄化して農業用水に利用すれば、特にゲディズ流域の地下水への負担を大幅に軽減できます。その結果、飲料水や生活用水をより長い期間確保できるようになります。というのも、水資源の約75%は灌漑に使われているからです。」と述べた。

◼️「水資源安全保障省を設立すべき」

シムシェキ教授は地下水の減少にも言及し、次のように述べた。
「バクルチャイ、ビュユクメンデレス、キュチュクメンデレスといった広大な農地と多くの人口を抱える流域では、いわゆる『表流水の貯蔵施設』であるダムの水が減少しているため、必要な水がすべて地下から汲み上げられています。地下水への負担を減らすためには、これらの地域で処理済みの排水を灌漑用に活用すべきです。深さ400〜500メートルに達する深井戸の掘削が始まっていますが、十分な水は得られていません。表流水のダムよりも地下ダムに注力すべきです。(地下ダムなら)蒸発が最小限に抑えられ、より有効です。人工的に地下水を補給して、その量を増やす必要があります。灌漑用のダムは土壌や水分と一体化させて運用すべきです。土壌の水分が減少し、つまり植物が水を必要とするタイミングで、センサーシステムによってダムのゲートを開く。このようなシステムはすでに存在しています。植物が水を必要とするタイミングで、ダムのゲートを開き、植物が水を必要としないときは閉じるのです。それによって水をより長く利用できます。飲料水を供給する帯水層を保護しなければなりません。違法な井戸の掘削は防止すべきで、法的措置を取る必要があります。『水資源安全保障省』を設立し、水を一元的に管理し、水に関する戦略を策定することが不可欠です。」

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( 翻訳者:金子萌 )
( 記事ID:60815 )