トルコの私大値上げ続く、ヨーロッパの方が安価
2025年09月23日付 Cumhuriyet 紙
トルコで私立大学の学費が急騰しており、ヨーロッパの方がトルコの学生にとってより魅力的な選択肢になっている。専門家は、高い学費と教育の質は学生たちが外国に向かう理由になっていると述べた。教育ツーリズムと国内需要はこの傾向の影響を受けている。
トルコの私立大学の学費がここ数年で急激に上がるなか、ヨーロッパの大学は教育や生活費の観点からより魅力的な状態となった。CHPのヴェリ・アーババ氏の調査によると、トルコの教育費は75.5%のインフレーション率によってヨーロッパを上回った。
■外国の私立大学がより安価
2024-2025年のトルコの私立大学で教育をうける学生数は80万5505人であった。トルコの大学の学費は過去2年でおおよそ4倍になる一方で、ヨーロッパの私立大学の一部は為替レートにも関わらずトルコよりもはるかに安価に教育を提供している。
例をあげるとすれば、コチ大学の学費は年間平均で159万TL、サバンチュ大学は159万5000TLとなっている。ドイツのベルリンスクールオブビジネス&イノベーションは年間35万7000TL、ベルギーのルーヴェン・カトリック大学は5万3000TLである。イギリスでは生活費の全てが含まれて123万TLになるほどであり、トルコの私立大学の学費にすら及ばない。
■トルコの教育におけるインフレーションはヨーロッパよりも深刻である
2025年7月に明らかになった教育におけるインフレーションは各国の間で以下のようになっている。
トルコ:75.5%
オランダ:11.7%
リトアニア:11.2%
スロバキア:10.3%
ポーランド:8.6%
ドイツ:4.9%
イタリア:3%
フランス:2.9%
ベルギー:1.6%
■トルコの教育レベルは低い
トルコの25-74歳の人口の55%が初等教育課程のみを修了しているのに対して、その割合のヨーロッパの平均は22%でポーランドやスロバキアのような国々では5~8%の間で推移している。この状況はトルコが教育費・教育の質の面で深刻な問題を抱えていることを示している。
アーババ氏は、教育ツーリズムが過去2年間でトルコの高等教育におけるインフレーションの原因であると述べ、外国の学生はもはやトルコを選択しないと強調した。
この記事の原文はこちら
( 翻訳者:安孫子織絵 )
( 記事ID:60817 )