AKP会派代表「ガザ平和維持軍への参加に前向き」
2025年10月10日付 Milliyet 紙


AKP(公正発展党)会派トップのアブドゥッラー・ギュレル氏は、ガザ平和維持軍へのトルコの参加有無について「大国民議会に寄せられるあらゆる覚書や要求に対応していく」と述べた。

AKP(公正発展党)会派トップのアブドゥッラー・ギュレル氏は、トルコ大国民議会への法案提出に関する記者会見を実施した。ギュレル氏は、国立公園に関する法案が30条から成ると明らかにし「法案により、国立公園に指定されている、もしくは今後指定されるエリアの境界は、最新の科学的なデータに沿って、生態系のバランスを最大限守る形で再設定される。この規制により、保護だけでなく同時に地域の地元住民が適切かつ統制された形で利用できるエリアを守り、こうして自然資産を保護することにより社会経済的な期待との間で適切なバランスを取ることも目指している。国立公園の一体性を危機に陥れることはないが、公共の利益のため緊急的に必要な戦略的インフラプロジェクトにおける柔軟性を確保するため、大統領府の命令書により公園の一部の保護ステータスを変更する限定的・例外的な権限もこの法案に盛り込まれている。この規制により自然保護を後退させないように、またやむを得ないインフラ構築・戦略投資のみを可能にし、国家の総合的な利益を守ることを目的としている。また、国立公園で行われるあらゆる種類の建物・設備の許可と監査メカニズムの厳格化、違法あるいは無計画な工事の防止も法案に盛り込まれている」と述べた。

■「罰金を増額」

ギュレル氏は、法案により権限の混乱を防止することが狙いだとしたうえで「自然遺産・国立公園を損壊するような活動と決然とした態度で戦うために、許可のない狩猟、樹木伐採、環境を汚染するなどの行為に対する罰金も大きく引き上げ、有期の禁固刑も法案に盛り込まれている。この規制により、自然への加害行為に対する免責も撤廃され、自然と公園への最高レベルの保護が確保される」と述べた。

■「公共の秩序を守るために決定的な歩み」

ギュレル氏は、ワクフに関する規制も含むこの法案により、国家による保護・監視・文化遺産の管理の領域における権限を強化し実効性を持たせられると述べた。ギュレル氏は「この法案により、国家の安全と公共の秩序を守るために決定的な歩みを踏み出している。「個人情報通知法」における変更により、陸上の宿泊施設のみならず港湾施設や沿岸施設の運営者と船舶のレンタル業者にも個人情報の通知が義務付けられる。これによりチェックイン・チェックアウトと宿泊が管理下に置かれ、犯罪行為を企てる者に対するこれまで以上の抑止力と有効な対策が期待できる。また宿泊施設には、警察のパソコン端末に即時にデータを送信する義務を履行しない場合の罰金額が増額され、繰り返しの違反の場合は営業許可を停止するなどの罰も法案に盛り込んでいる。「チャナッカレ戦争ガリポリ歴史地区法」の変更により、同エリアをより強く保護するための方策を強化し、このエリアを最高レベルで保護することを目指している。「歴史地区」の認定を、(チャナッカレ戦争ガリポリ歴史地区)管理局に割り振られた場所だけでなく、管理局が管轄しているすべてのエリアを包括する形で広げることを目指している。歴史地区の結節点である要塞、墓地、城塞など指定された場所の全体が保護の枠内に入る」と述べた。ギュレル氏は、ワクフの不動産の最長の賃貸期間が3年から5年に延長されたことに触れ、国家宮殿局に調査、掘削、考古学的発掘を行う権限が付与されたと付け加えた。

■「覚書はまだ早い」

報道陣の質問に対応したギュレル氏は、ガザ地区のために働くガザ平和維持軍にトルコ国軍(TSK)が参加するかどうかについて「詳細な活動は外務省、国防省、国家諜報機構が行っている。近日中に発効されるであろう相互停戦とその後のガザ地区と地域における措置に関する事はまだ我々にはわかっていない。今月中に期限が終了する3つの覚書がある。いくつかはおそらく継続できないだろう。シリア、イラク、レバノン、中央アフリカ共和国、マリ共和国に対する覚書は今月中に大国民議会に提出される」と述べた。ギュレル氏は、ガザ地区について外務省と国防省が評価を行うとしたうえで「その後については大統領府の覚書として大国民議会に提出される。覚書にはまだ早く、プロセスの初期段階にある」と述べた。ギュレル氏は、トルコ大国民議会がガザ地区について開催した会議に言及し、大国民議会への覚書の提出を支援すると述べた。

ギュレル氏は、「テロのないトルコ」という目標のために創設された国家連帯・兄弟・民主主義委員会が設立の日から今日に至るまで質の高い活動をしており、同委員会がテロ組織PKK(クルディスタン労働者党)の首班アブドゥッラー・オジャラン氏との面会のためにイムラル島へ訪問団を送るかどうかを検討すると述べた。

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( 翻訳者:神谷亮平 )
( 記事ID:60971 )