パレスチナ:パリでイスラエル人とパレスチナ人による共同経営レストランが開業
2025年10月12日付 al-Quds al-Arabi 紙
■フランス・パリに開業したパレスチナ人とイスラエル人による中東料理レストラン「平和の味」
【パリ:本紙】
ガザ出身のパレスチナ人とイスラエル系フランス人がパリで立ち上げた新しいレストランが、土曜日にオープンした。このレストランは、食を通じて和解を呼びかけることを目的としている。
最初の客たちは、フンムスやファラーフィル、ガザ風サラダを食べるためにレストラン「サバーバ:平和の味」の前に集まった。店の中にはパレスチナ、フランス、イスラエルの国旗が掲げられていた。
ラジャー・アブー・ダッカ氏と彼のスタッフたちは、さまざまな年齢層の家族や友人たちのために、朝6時からマシュリク料理の準備に熱心に取り組んだ。やがて客たちが来店し、敷物の上に座り、あるいはテーブルについた。
ガザ出身のパレスチナ系フランス人、アブー・ダッカ氏は混雑したレストランの厨房でマナーキーシュを準備しながら、「すべての料理は手作りです」と述べた。
このレストランは2026年6月まで毎週4夜営業する予定である。
このレストランの開業はイスラエル出身のフランス人、エドガー・ラルム氏のアイデアであり、「ヌ・ルコンスィリエ」の協力によって実現した。アブー・ダッカ氏が彼を見つめるなか、ラルム氏はこう語った。「今日は嬉しい日です。なぜなら、あちらにようやく希望が見え始めたから」。
この発言はイスラエル人捕虜の帰還と、パレスチナ人捕虜の釈放への期待を示している。エルサレムで30年間暮らしたラルム氏は、「このレストランのメニューは、イスラエル人とパレスチナ人の双方が共に味わう料理で構成されている」と説明した。
アブー・ダッカ氏は次のようにコメントした。「パレスチナ人もイスラエル人も、同じ習慣、同じ夢、同じ涙、同じ悲しみを共有している」。そして彼は「私たちは同じ土地を共有している。私たちは皆、その上で共に生きなければならない」と述べ、フランス政府およびその他の諸国によるパレスチナ国家承認の決定を称賛した。
この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る
( 翻訳者:東郷綾乃、秦智子 )
( 記事ID:61067 )