米訪問前に国連、シャルア・シリア大統領への全制裁を解除
2025年11月07日付 Cumhuriyet 紙


国連安保理は、来週のホワイトハウス訪問を前に、アフマド・アル・シャルア氏に対する制裁を解除するというアメリカ側の案を受諾した。

ダマスカスを実効支配するジハード主義組織タハリール・アル・シャーム機構(HTS)の指導者アル・シャルア氏は、2024年12月にバッシャール・アサド政権が倒されたことで「暫定政権大統領」と宣言された。

以前懸賞金が掛けられていたシャルア氏は、アメリカ、EU、イギリスの最重要指名手配リストから速やかに外され、アサド政権時代にダマスカス当局に科せられていた制裁も一つずつ解除され始めた。

アメリカのマイク・ウォルツ国連大使は、この決定が「アサド政権の崩壊後にシリアが突入した新たな時代を認識させる強い政治的メッセージ」だと述べた。

■かつてのジハード主義者、新たな「指導者」

シャルア氏は、アルカイダと繋がりのある組織HTSの指導者として国連から制裁を受けていた。しかし、アメリカは7月にHTSを「外国籍テロ組織リスト」から外した。

国連はまた、ダマスカス政権の内務大臣アナス・ハッターブ氏に対する制裁も解除した。

HTSが実効支配するダマスカス政権は、外務大臣より「シリアは、アメリカと友好国がシリア国民に与えてきた支援に感謝している」との声明を出した。

■シャルア・トランプ会談

月曜日に控えたアフマド・アル・シャルア氏のホワイトハウス訪問は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が同氏を「自国に平和をもたらすために前進している指導者」と評価したことを受けて行われる。

両氏は5月に初めてリヤドで会談した。会談後、トランプ氏はシャラー氏を「気難しい人物」だが「非常に力強い経歴を持つ指導者」と評した。

HTSは2016年までアルカイダのシリア支部として活動していたが、のちにシャルア氏の組織が関係を絶ったことを主張した。

■アメリカとの関係における新時代

シャルア氏は今年9月、国連総会で演説を行い、約60年ぶりにニューヨークで演説を行ったシリア代表となった。

同氏は演説の中で、「シリアは国際社会において正当な地位を取り戻しつつある」と述べ、ガザの人々との連帯のメッセージを伝えた。

■イギリスもリストから除外

一方、イギリスも国連の決定に続きシャルア氏に科された制裁を解除した。イギリス政府は、ネット上で発表された通達の中で、内務大臣のアナス・ハッターブ氏への制裁も解除したことを明らかにした。

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:61112 )