トランプ、シリア行き計画?
2025年11月16日付 Cumhuriyet 紙


先週、米ドナルド・トランプ大統領はホワイトハウスで、シリアのダマスカス政権代表者であるアハマド・シャラア氏と会談。トランプ大統領は、この会談を「非常に順調だった」と評した。現在ワシントンではダマスカスへのサプライズ訪問に向けた準備が始められていると報じられた。

米ドナルド・トランプ大統領と、シリアで支配権を握るジハード主義組織「ハヤト・タハリール・アル-シャーム(HTS:シャーム解放機構)」の指導者アハマド・シャラア氏が、先週ホワイトハウスで会談をおこなった。会談後、両者間の外交交渉が加速している。

アラブ世界で影響力をもつメディア『El-Mecelle』誌によれば、シリア政府はトランプ大統領の公式シリア訪問に向けた準備を開始したという。

また、『アル=アラビーヤ』は、トランプ大統領の「新たな合意が発表されることになっている。この合意に署名されれば自らダマスカスを訪れて発表する」発言を報道した。

■ホワイトハウスに「サイドゲートから」入館

かつて「もっとも指名手配されたテロリスト」だったアハマド・シャラア氏が、米ドナルド・トランプ大統領とホワイトハウスで会談したのは、1946年のシリア独立宣言から数えて、「シリア指導者による初のホワイトハウス訪問」として記録とされた。

他方、シリア元駐ワシントン大使ベッサム・バラバンディ氏は『アル・アラビーヤ』の取材に対し、今回の訪問は「公式的な国家訪問ではなく私的な訪問」と述べた。

ホワイトハウス規定では、「私的訪問の場合、公式の歓迎式典は行われず、国旗掲揚もされず、メインゲートは使用されない」こととなっている。そのため、シャラア氏はホワイトハウスのサイドゲートから入館した。

シャラア氏到着時、ホワイトハウスでは通常とは異なり、報道陣の混雑もなければ公式式典も行われなかった。シャーム解放機構の指導者は、カメラのある西ウィングのメインゲートではなくサイドゲートから入館した。

■「武装闘争の過去が有利に」

会談後、トランプ大統領は自身の『Truth Social』アカウントで、シャラア氏とホワイトハウスで撮影した写真を投稿し、「我々はシリアのためにできる限りのことをする」と述べた。

また、トランプ大統領は記者団に対し、シャラア氏を「強力な指導者」と評価し、彼を信頼していると述べた。トランプ大統領は、シャラア氏の過去の武装闘争の経験が、戦争で荒廃したシリアの復興に有利に働くだろうと主張した。

トランプ大統領は、「シャラア氏は、トルコのレジェップ・タイイプ・エルドアン大統領と非常に良好な関係にある。我々はイスラエルとシリアの関係改善のために協力する」と述べた。

わずか一年前、コードネーム「アブ・ムハンマド・アル・ジャウラーニー」として知られたシャラア氏は、アルカイダのシリア支部であるヌスラ戦線から派生したテロ組織「ハヤト・タハリール・アル-シャーム」の指導者だった。当時、米国はシャラア氏を「国際テロリスト」に指定し、懸賞金をかけていた。

米ワシントン政権は、つい最近、同組織とシャラア氏をテロリストリストから削除した。

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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:61151 )