フィダン外相、ロシア・ウクライナ仲介に名乗り
2025年11月28日付 Milliyet 紙


ハカン・フィダン外相は、ドイツのヨハン・ヴァーデフール外相と共に開いた共同会見において、国際的・地域的状況を評価する声明を発表した。その詳細は・・・

ハカン・フィダン外相は、ベルリンでドイツのヨハン・ヴァーデフール外相と開いた共同会見の場で語った。

両国関係が新たな時代に新たな意思をもって新たに加速したと語ったフィダン外相は、その証拠として、先日のドイツのヴァーデフール外相およびフリードリヒ・メルツ首相のトルコ訪問を引き合いに出した。

◾️「二国間の貿易額は600億ドルに達した」

「両国の関係及びトルコとEUの関係において、この不透明な時代、危機的な時代に、さらなる前進をする点で非常に強い意思を持っている。我々も外務当局として、必要な戦略や調整を行っているところである」と語ったフィダン外相は、これを目的として「構造的対話メカニズム会議」を2026年前半に開催する予定であると明かした。

フィダン外相は、ドイツがトルコにとってヨーロッパ第一の、世界でも最大規模の輸出市場であることに言及し、二国間の貿易額が500億ドルから600億ドルに上昇する傾向にあると述べた。

フィダン外相は、二国間の相互投資をさらに活性化させる試みが続いていると強調し、「来年前半に予定している経済貿易共同評議会や、エネルギー・鉱業フォーラムは、両国の経済関係の進展に貢献することになろう。得意とする分野に加え、再生可能エネルギー、人工知能、ハイテク、デジタル化といった21世紀を形成する分野でも大きな協力の可能性がある」と語った。

フィダン外相は、ドイツではトルコ人コミュニティが経済から科学、芸術からスポーツに至るまで多くの分野で大きく貢献してきたと強調し、その功績はトルコ・ドイツ双方にとって誇りとなっていると話した。

「強固な土台を持つトルコとドイツ間の協力関係を、あらゆる分野で発展させ続けていく」と述べ、訪問中にはドイツで活動する実業家や市民団体の代表と面会する予定だとした。

◾️「EU加盟における根本的な問題は、プロセスの進展だ」

フィダン外相は、ドイツ外相との会談でトルコ・EU関係も議題に挙げたとし、以下のように述べた。

「トルコのEU加盟プロセスにおける基準に基づく評価については何の問題もない、あるはずがない。これが、ゲームのルールだ。クラブに行くのなら、そこのルールがあり、それに必要なことを行う。もちろん、ここでの根本的な問題は、現時点でプロセスが実質的に進展していないことであり、EU側が必要な階梯を提示してこないことである。この点については、ヨハン外相と必要な協議を行った。

EUが進捗の階梯を再提示し、トルコとのプロセスを可能な限り正常なレベルで進めることを期待しているのは変わらない。この点で、トルコとEUの関係、そしてトルコのEU加盟プロセスに関する大統領(レジェプ・タイイップ・エルドアン)の政治的意志がいかに強いものであるかを改めて強調した。これについて、できることは多くあると信じている。そしてそのステップを一つ一つ踏む意志を持ち、何ができるのか、これらを敷衍した。周知の通り、現在は関税同盟の更新、ビザ自由化に関する交渉があり、そしてシェンゲン・ビザについての我が市民の不安がある。それらを克服することが、今我々が優先すべきことであるが、EU加盟は目下のトルコにとって戦略的目的であり続けている。我々は、これについてあらゆる外交努力、対話、技術的取り組みを続けていくつもりである。」

◾️トルコはSAFEに参加するべきだ

フィダン外相は、この点について欧州諸国の外相らから前向きなメッセージを受け取っており、欧州の安全保障に関する話題も詳細に議論されたと述べた。

トルコも現在進行中の欧州安全保障行動計画(SAFE)に参加し、このメカニズムから外れないことの重要性を強調したフィダン外相は、トルコがとりわけ防衛産業上で大きな能力を持っていると述べた。

フィダン外相は、この地域における自国軍隊の豊富な経験を強調し、この経験が欧州安全保障にとって双方の利益に適っていると評価されるように、原則的で建設的な基盤に基づき作業を進めるべきと強調した。

◾️ドイツとトルコの共通利益は重なり合っている

フィダン外相は、会談において地域的・国際的な議題が扱われ、双方がそれらの話題の多くについて共通の見解を持っていると述べた。

同外相は、「バルカン半島の安定は、ドイツとトルコ双方にとって重要だ。ウクライナにおける紛争を止めることは、我々にとって重要なことだ。ガザ和平計画を実現すること、シリアやコーカサスの安定と平和は、我々にとって重要であり、さらに広い視野でアフリカにおける協力体制や、そこでの平和は、我々すべてにとって重要なことである。これほどまでに重なり合っている協力分野を見るにつけ、我々が行っている取り組みを、さらに緊密にしていく必要である」と語った。

とりわけウクライナ問題について詳細な意見交換を行ったと述べたフィダン外相は、「双方が受け容れることのできる平和を実現することは、人道ならびに戦略的観点からも不可欠となっている。我々はこれについて建設的な作業を続けていく。トルコとして、直近で行ってきた取り組みをヨハン外相と共有した」と述べた。

◾️ガザ和平計画の実現

フィダン外相は、ガザの和平計画が実行されることが重要であると強調し、「破壊、ジェノサイド、虐殺へ後戻りすることがあってはならない。かの地では実際に甚大な破壊と虐殺が行われた。一刻も早く回復するには、我々はともに緊密に取り組まなくてはならない。人道的支援は一刻も早く届けなくてははならない。平和部隊、和平機構、これらはいずれ具体化しなければならない。これについては同じ考えを共有している。ただちに和平を進める必要がある。さもなければ、再び暴力の渦に逆戻りしてしまう恐れがある」と評価した。

シリアの安定が地域と世界の安定に大きく寄与すると信じていると表明したフィダン外相は、「シリアが再び傷を癒し、経済的な回復を加速させ、イスラム国(ISIS)との闘いにおいて役割を果たすことは重要だ」と語った。

フィダン外相は、シリアの領土保全と主権が重要であり、これに対する脅威は排除されなくてはならないと強調した。

◾️「欧州安全保障は、我々全員にとっての懸案事項だ」

フィダン外相は、NATO加盟国の多くがEU諸国であることを指摘し、欧州諸国がNATOの軍事遂行計画の大部分に本質的にかかわり、欧州安全保障を内包していると述べた。

安全保障に関する取り組みを行うのに当たりNATO会合の場が利用されるのは、彼らにとってこれまで基本的なアプローチであったと説明したフィダン外相は、「近年、特にウクライナ戦争以降、とりわけEUで欧州安全保障について新たな模索が目立つようになったと理解している」と語った。

フィダン外相は、SAFEメカニズムを通じて始まったプロセスに言及し、これがEUの対外安全保障政策に沿う形で進んでおり、トルコはこの新たな議論に参加したいが、構造的な問題を孕んでいることに注意を引いた。

同外相は、この議論がEU加盟国間で行われているとし、次のように続けた。

「欧州安全保障は我々全員の懸案事項である。この問題ではトルコのEU加盟が実現するまで、すべての議論と関係が我々が実現可能と考える形で進むべきである。なぜなら、我々の関係と利益は共通のものだからだ。脅威は消えないし、機会が逃げることもない。EU入りの手続き上の問題のために、一部の歴史的な好機を逃したり、歴史的脅威に直面する必要はないのである。トルコは現在トルコ防衛産業の市場になるようにとSAFEと協力しているわけではない。NATOにおける我々の役割も、EUに関して取り組んでいる安全保障会合も、我々トルコ自身の構造的安全保障ニーズによりEUと共に対応しようと努めているのである。この際にトルコとEU双方にまつわるメカニズムで徐々に意志を示しているところである。さらに実現可能な解決策を見出し、歩み続けられるよう願っている。」

フィダン外相は、EU加盟プロセスに言及し、加盟プロセスにおける基準の必要性について意見が[ドイツ外相と]一致していると述べた。

「これはゲームのルールであり、システムの要件である。我々が抱える問題は、プロセスが機能しておらず、開始されてもいないことだ。進捗の階梯が示されていないことだ」と話したフィダン外相は、トルコとEU間でアップデートされた加盟の展望が実現すれば、基準に関する多くのことが速やかに軌道にのるであろうと強調した。

◾️「トルコは和平交渉を仲介する用意ができている」

フィダン外相は、ロシア・ウクライナ戦争における和平と停戦の実現に向けた努力に関して、トルコがイスタンブル会談を通じて3回の交渉を主催したことに触れ、当事者間の直接対話が多くの問題で実りある結果を出してきたと述べた。

フィダン外相は、ジュネーブ会談が新たな展望を象徴するものだと語り、計画が周到に準備され、枠組みも確立されており、これを歓迎すると述べた。

さらに同外相は、状況がいかに困難であろうと、この交渉の場を失うべきではないと述べ、「我々は当事者としてこの道を進み続けなくてはならない。トルコは再びイスタンブル交渉を仲介する用意がある。我々は当事者間の直接交渉を支持する。この問題について、交渉のテーブルを避けるべきではない。大統領閣下が繰り返し述べている通り、戦争に勝者はなく、平和に敗者はいない」と付け加えた。

◾️「テロのないトルコ」へのプロセス

「テロのないトルコへのプロセスは、ありがたいことに着実に進展している。トルコにおいてテロが最終的に終結すること、これがこうしたプロセスを通じて結実することは、まさに私たちの戦略的目標の一つである。そのための取り組みは続いている。とりわけドイツをはじめとする欧州からの積極的な支援に誠に歓迎している」と述べたフィダン外相は、クルディスタン労働者党(PKK)の手によって始められたテロ活動の拠点がトルコのみならずイラク、シリア、イランにも及んでいることを指摘した。

フィダン外相は、ドイツには多くのテロ組織PKKメンバーがいると指摘し、ドイツ連邦憲法擁護庁の報告によれば、ドイツには約1万4000人のPKKメンバーがいると注意を促した。

同外相は、テロを生み出す条件を排除しなくてはならないと強調し、「欧州、トルコ、シリア、イラク、イランすべてが協力し、この地でテロを生み出す条件を排除する必要がある。真剣に、テロと闘わなくてはならない。今、トルコにおける和平プロセスは、シリアで起きている新たな事、この一年で前向きに進められてきた時にあって、テロを平和裡に終結させるために極めて重要な手段として活かされるだろう」と語った。

また、シリアの領土保全と主権の重要性を訴えて以下のように語った。

「シリアでは、将来の分断に繋がる道を進むのではなく、すべての人々が平等であると感じられ、平等に扱われ、自らのアイデンティティと文化を口にすることを恐れず、そうする権利を持ち、同時に国と社会が生み出すあらゆる繁栄を享受し、国家のあらゆる力に発言権を持つことのできるシステムが必要だ。つまり、古いシステムをこの地域で行使ししようと求めるのは賢明ではないと考えている。

憲法上の平等な市民権に基づき、誰もが平等な個人であり、その国の国民であると感じ、自らのアイデンティティを表現し、あらゆる権利・自由・繁栄を享受できるというシリアが、率直に言って、より現代的な人々が発達させてきた、洗練された最新のソフトウェア、つまり政治的ソフトウェアであると考えている。もし彼らがこの方向へ歩みを進めるのなら、それは彼らにとってよいことだ。しかしながら、先ほども述べた通り、我々は人々の政治的イデオロギーを変える立場にはない。ただ、彼らの政治的方法論は重要であり、人々が政治的目的を遂げるために政治的暴力を用いること、テロに訴えることは問題のあることであり、我々が排除しようとしているのはこのような事である。

彼らが自前のものとする思想ではなく、そのような思想に思想で対抗することだ。別の根拠を提示するのだ。政治的暴力やテロを道具として利用する構造を、今構築しているメカニズムや和平プロセスを通じて排除しようとしているのだ。

神が望むのなら、私たち皆で成功したい。今日の我々の地域は、これを必要としている。我々の地域はずっと以前から、これに値しているのだ。」

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( 翻訳者:関口ひなた )
( 記事ID:61213 )