レバノン:カターイブ党首、違法武装の排除と主権の回復を要求
2025年12月02日付 Al-Ahram 紙

■レバノン:「短い乱気流ののち、2026年末までに安定するだろう」

【n.p.:本紙】

カターイブ党(ファランヘ党)の党首サミ・ジェマイエル議員は「武器が国家機関の外に置かれるところから国家崩壊は始まる」と表明し、「レバノンに主権と威厳を取り戻すための差し迫った決断」及び「国家の役割を取り戻し、新たな対立への転落を防ぐ責任あるアプローチ」を求めた。また同氏は「レバノンは極めて微妙な段階の瀬戸際に立っている」と強調し、同国は「違法な武器の時代を終わらせる歴史的な機会に直面している」と指摘した。

発言はアトシャーナ支部が主催した年次晩餐会でなされたもので、同氏の妻のカリーン氏や政治局のメンバーらをはじめ、メトン地区のミシェル・ヘラウィ知事の代理として同地区のサミ・セマーン副知事、アトシャーナ市のミラード・サラメ市長、ファディ・ブー・アヌク副市長、アトシャーナ市議会の議員ら、近隣地区の長らが参加した。

ジェマイエル氏はスピーチの冒頭で、「教皇レオンの訪問に際する幅広い参加は、レバノンにおけるキリスト教徒の存在感と役割の強さを示すメッセージとなった」と述べた。

また同氏は「国際社会はレバノンにおける武装組織の存続を明確に拒否している」と危機感を示し、「武器を所持するというヒズブッラーの主張が、国家を内戦かイスラエルとの戦争という危険な選択肢へと直面させている」と述べた。また、国家に対し、「即刻責任を果たす」よう求め、シーア派と武装政党(ヒズブッラー)の分離の必要性と、問題が外部によって処理されるべきではない旨を主張した。

続けて「国際機関は、レバノンが率先して問題解決に着手する必要性と、時間が限られていることを強調し、さもなければわが国の機関は信頼を失うことになる」と述べ、「カターイブ党は、政府と大統領との調整のもと、武器の統制と国家主権の確立に向けた実効的な手段の獲得を強固に推進する」と表明した。また同氏は、ヒズブッラーがイランの計画への忠誠を示したと考えられると述べ、「より安定した段階へ移る前に、乱気流のような短期間の混乱が予想される」との見方を示した。

同氏は「ゴールは2026年末までに、違法な武器を排除し、経済を回復し、若者に職の機会がある国を実現することである」と述べ、「国家が完全な主権を取り戻せば、レバノンは立ち直ることができる」と強調した。そして、「カターイブ党は、レバノン2050の構築に向けた取り組みにおいて、国民と共にある」と締めくくった。

カターイブ党首は、スピーチの中で、連続する危機によって2019年から停滞しているアトシャーナ道路の問題に言及し、「大統領選挙と内閣発足ののち、公共事業省によって計画案の再提出が行われ、予算が承認された。現在計画は順調に進行している」と述べ、「住民が被っている苦難は、彼らの意思とは無関係に押しつけられた危機であるため、最優先事項である」と強調した。

Tweet
シェア


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

 同じジャンルの記事を見る


( 翻訳者:池内一生 )
( 記事ID:61233 )