イスラエル:シドニー銃撃で死亡のラビ、かつてイスラエルを訪れ「ジェノサイド戦争」を奨励か
2025年12月14日付 al-Quds al-Arabi 紙


■シドニーの「テロ」で殺害されたイーリー・シュリンガー師がかつてイスラエルを訪れて「ジェノサイド戦争」を奨励していたことが明らかに

【シドニー:アナトリア通信】

ヘブライ語の放送局とイスラエル人活動家は、日曜日にシドニーで起きた武装攻撃で死亡したラビのイーリー・シュリンガー師について、イスラエルを訪れて兵士と面会し、ガザ地区での「大量虐殺の戦争」を続けるよう彼らに奨励していたと伝えた。

日曜日、オーストラリアのシドニー市ボンダイ・ビーチで、ユダヤ教の「ハヌカ」(光の祭り)の祝典が行われていた最中に武装攻撃が発生し、12人が死亡、29人が負傷した。ヘブライ語の公営放送は、犠牲者の一人がシュリンガー師であり、同師がオーストラリアにおける過激派ユダヤ教運動「ハバド」の使節であったと明らかにした。

記事は、ハバドが占領下にあるパレスチナ人の権利を認めず、イスラエルが数十年にわたり占領してきた被占領地のいかなる部分もパレスチナ側に与えるような解決に反対していると述べた。

イスラエルの活動家兼記者であるハノフ・ダオーム氏はインスタグラムで、「攻撃の犠牲者のなかに、ハバドの使節であるラビ、イーリー・シュリンガー師がいる」と投稿した。

さらにダオーム氏は、2023年10月7日以降、シュリンガー師が「支援と激励を提供するために」イスラエルを訪れたとも述べ、「ガザのパレスチナ人に対するイスラエルの戦争」がその対象であったという。

一方で、ヘブライ語放送「チャンネル12」は、軍用車両の上でイスラエル軍兵士に囲まれて座るシュリンガー師の写真を掲載したが、それがガザなのか別の場所なのかは明らかにしなかった。

同放送によると、シュリンガー師は、(国連や国際人権団体によれば)ガザでジェノサイドの罪を犯したとされるイスラエル軍への支持を誇示していたという。またSNS上のアカウントを追跡したところ、同氏が軍用車両上の写真をフェイスブックとインスタグラムのプロフィール画像に使っていたことも明らかになったという。

オーストラリア当局は、この攻撃について「テロ行為」だと説明したが、実行犯の身元や動機は現時点では明らかになっていないという。

また同報道は、約240万人のパレスチナ人が悲惨な状況で暮らす封鎖下のガザ地区で起きているジェノサイドをめぐり、オーストラリア政府がイスラエルを繰り返し批判してきたと述べた。

さらに同報道は、こうした状況のなかで、オーストラリアは昨年9月の国連総会会合の際、複数の西側諸国とともにパレスチナ国家を承認したとも伝えた。

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( 翻訳者:国際メディア情報センター )
( 記事ID:61289 )