国連は、シリアのバアス党政権が崩壊してから130万人が帰国したと発表した。国連の2026年予測によると、来年は100万人近くのシリア人が帰国すると予想されている。
国連難民高等弁務官事務所シリア代表のゴンザロ・ヴァルガス・リョサ氏は、シリアでバッシャール・アサド政権が崩壊した2024年12月8日以降、およそ130万人のシリア人が帰国しており、来年はさらに100万人近くのシリア人が帰国すると予想されていると述べた。
国連難民高等弁務官事務所とスイス政府の共同で開かれた「第2回国際難民フォーラム進捗評価」と題された会議のためにジュネーヴに滞在していたリョサ氏は、シリアの状況に関してアナドル通信の記者の質問に答えた。
リョサ氏は、シリアでバッシャール・アサド政権が2024年12月8日に崩壊する数か月前に現地を訪問しており、新政権の発足にも立ち会ったと述べ、恐怖が急速に消え去り、その代わりに希望が芽生えたと語った。
チームと2024年12月9日にレバノン国境を訪れたと述べたリョサ氏は、14年以上強制的な亡命生活の後に、自発的に故郷に戻るシリア国民を目にし、また帰国した人々が祖国の土地に口づけて喜んでいたと述べた。
■シリアに課された孤立
リョサ氏は、シリアでアサド政権後の情勢に関して次のような評価を行った。
「これは1つのプロセスだと考えています。14年間の戦争の末、国は経済的にもインフラ面でも荒廃した状況です。そのため、時間がかかるでしょう。シリア政府および国民が、自国を世界と再び統一させることを比較的短期間で成功させたことは、多大な称賛を受ける資格があると考えています。シリアは、少なくとも14年にわたって国際社会の舞台から孤立してきた国です。しかし、たった1年でシリアは国際社会の舞台に戻ってきました。多くの国と再び関係を構築したのです。」
多くのシリア人が故郷に帰っているのを目にするのは素晴らしいことであると述べるリョサ氏は、シリア全土で経済状況における大きな変化がみられるまである程度の時間がかかるのは当然だと強調した。
リョサ氏は、このプロセスを加速させるために多くの重要な点があると指摘し、「まず、(シリアに対する)制裁は完全に解除されなければなりません。これについては重要な進展があります。これが大規模な民間投資もともに呼び込むでしょう。これは、復興と開発の段階に不可欠です。」と述べた。
国連難民高等弁務官事務所のような主体が現地で自国へ戻ったシリア人へ多岐にわたる支援を行っていると述べるリョサ氏は、帰国した人々のうち4人に1人が不動産登録証や身分証明書のような公式文書を所有しておらず、それらの取得も支援していると述べた。
■帰国は2026年も続く
リョサ氏は、シリア難民の帰国に関して以下のように述べた。
「2024年12月8日以降、主に地域内のトルコ、レバノン、ヨルダンをはじめ、同様に少数ながらエジプト、イラクからおよそ130万人のシリア難民が帰国した。同時に、国内で避難していた200万人も故郷に戻った。これは、比較的短期間で300万人以上のシリア人が、経済・インフラの面で荒廃した国に戻ったことを意味する。我々の予測によると、2026年は100万人近くのシリア人がさらに帰国する可能性がある。これは2年間で合計400万人以上が帰国することを意味します。これは非常に困難な状況に戻る人が多いと言うことです。そのため、シリアに対する財政支援の提供は極めて重要かつ緊急なのです。」
リョサ氏は、トルコが多数のシリア難民を受け入れてきたことに加え、12月8日の後に発足した新シリア政権への支援という意味でも非常に重要な役割を果たしてきたと強調し、トルコから民間部門の代表者らが投資機会を調べるためにシリアを訪れたと明らかにした。
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( 翻訳者:佐田優美香 )
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