トルコ・イスラエル舌戦「ネタニヤフは現在のヒットラー」
2026年04月12日付 Cumhuriyet 紙
イスラエルのネタニヤフ首相は、イランとの戦争を継続すると表明する中で、エルドアン大統領を名指しし、「私のリーダーシップの下でイスラエルはイランのテロ政権ならびにそれを代表する勢力と戦い続ける。エルドアンがこうした構造に加担しており、自国のクルド人市民を虐殺しのとは正反対に」と述べた。この発言を受け、イスラエルのカッツ国防大臣も「エルドアンは何も言わず黙って座っていたほうがいい」と述べ、緊張をさらに高めた。トルコ側からの反応はさまざまだが、トルコ外務省はイスラエルに対し「ネタニヤフは現代のヒットラー」と反論した。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、イスラマバードでの交渉中に衝撃的な発言を行った。イランとの戦争継続すると明言するとともに、公正発展党(AKP)党首でもあるエルドアン大統領を槍玉に挙げたのである。
ネタニヤフ首相はソーシャルメディアに「私のリーダーシップの下でイスラエルはイランのテロ政権ならびにそれを代表する勢力と戦い続ける。エルドアンがこうした構造に加担しており、自国のクルド人市民を虐殺しのとは正反対に」と投稿。
■カッツ国防相「エルドアンは黙って座っていたほうがいい」
ネタニヤフ首相の上記投稿後、イスラエルのカッツ国防大臣からも投稿がなされた。
カッツ国防大臣は投稿のなかで、「トルコのエルドアン大統領は、イランからトルコ領土に撃ち込まれたミサイルに対して無反応だった。これは張り子の虎であることを露呈したようなもので、これに続いて反ユダヤ主義に訴え、トルコ国内でイスラエルの政治指導者や軍事指導者に対する見せしめ裁判を宣言している。とんでもない愚行だ。ムスリム同胞団の一味であり、クルド人を殺害した人物が、彼のお友達であるハマスから自衛したイスラエルをジェノサイドと非難しているのだ。イスラエルは今後も自らを増強し、断固として自衛を続ける。エルドアンは何も言わず黙って座っていたほうがいい」と述べた。
■カッツ外相の投稿にヤヴァシュ市長から反論「発言する資格ない」
カッツ外相の発言に対し、アンカラ広域市のマンスール・ヤヴァシュ市長が厳しく反論した。
ヤヴァシュ市長は、「ジェノサイドの影で発言する者に演説をぶつ権利はない。ガザで子ども、女性、民間人を殺害しているような政権の一味であるあなたに発言する資格はまったくない。トルコとトルコ国民に指図する資格などない。まず、自分が犯した戦争犯罪の責任を取るべき。歴史と良心は、あなた方をジェノサイドの首謀者として記憶するだろう」と述べた。
トルコ外務省「和平交渉の妨害が目的」
この件でトルコ外務省が発表をおこなった。発表では、「イスラエル当局者による、高慢で根拠のない嘘だらけのエルドアン大統領非難、トルコ側があらゆる場面で表明してきた真実に彼らが居心地の悪さを感じていることの表れである。トルコは今後も罪のない市民の味方であり、ネタニヤフ首相に彼が犯した罪の責任をとらせるべく取り組み続ける」と述べられた。
外務省からの発表は次のとおり。
「犯したいくつもの罪で「現代のヒトラー」と呼ばれるネタニヤフ氏については、その素性も犯罪歴も明らかだ。彼に対し、国際刑事裁判所は、戦争犯罪および人道に対する罪で逮捕状を発出している。ネタニヤフ指導下のイスラエルは、国際司法裁判所においてジェノサイドの罪を追求されている。ネタニヤフ氏の目下の狙いは、進行中の和平交渉を妨害し、中東地域における拡張主義政策を継続することである。そうでもなければ、彼は自国で裁かれ、禁錮刑を宣告されるはずだ。イスラエル当局者による、高慢で根拠のない嘘だらけのエルドアン大統領非難、トルコ側があらゆる場面で表明してきた真実に彼らが居心地の悪さを感じていることの表れである。トルコは今後も罪のない市民の味方であり、ネタニヤフ首相に彼が犯した罪の責任をとらせるべく取り組み続ける」
■政治家の反応まとめ
トルコ ギュルレク法務大臣
「イスラエルのジェノサイド虐殺ネットワークの親玉ネタニヤフが、(中東)地域や世界平和の外交先駆者かつ、世界の良心の代弁者たる我らが大統領に向けておこなった、無根拠でとんでもないない発言は断じて容認しえない。国際刑事裁判所から逮捕状が出ている人物がトルコ共和国やその大統領を標的にしたという事実は、イスラエルが陥っている法的・道徳的な行き詰まりの深刻さを如実に示しています。エルドアン大統領のリーダーシップの下、トルコは国際法に基づく平和外交の先駆者であり続ける。トルコの司法は正義と、抑圧された人々のそばにあり続ける。そして犯された罪の追及者であり続ける。」
ジェヴデット・ユルマズ副大統領
「真実の光は暴君にとっては悪夢だろう。ジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する罪を追及されているネタニヤフは、真実を明るみに出されたことへの居心地の悪さと罪悪感からエルドアン大統領に物申したのだろうが、そんなことは無意味だ。(中東)地域を火中に追いやり、世界の安定を脅かすそのような考え方は、人類の良心のなかで長きにわたって非難されてきた。トルコ共和国はエルドアン大統領のリーダーシップの下で、これからも真実をはっきりと主張し、正義、国際法、人道的価値観の側に立ち、地域と世界の平和と安定を守り続ける」
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( 翻訳者:原田星来 )
( 記事ID:61939 )