ジャースクでイルカが再び謎の大量死

2007年10月27日付 Jam-e Jam 紙
写真:ISNA
写真:ISNA
【社会部】環境庁自然環境・生物多様性担当次官は、72頭のイルカがジャースク港付近で再び死んでいるのが発見されたことを明らかにした。

 デラーヴァル・ナジャフィー次官はさらに、イラン学生通信とのインタビューの中で、「今年のアーバーン月2日〔2007年10月24日〕、ジャースク市から東に60キロの地点でイルカが大量死しているとの報告が入った。専門家らが調査したところ、72頭のイルカがジャースク港の海岸で死んでいるのが分かった」と述べた。

 同次官によると、これらのイルカのうち数頭はその当時まだ生きており、再び海に戻そうと努力したが、残念ながらその努力が報われることはなく、再び岸辺に打ち上げられてしまったという。

 ナジャフィー次官はまた、約1ヶ月前にも79頭のイルカが大量死した事件に触れ、今回の事件との違いとして、前回の事件では海岸線15キロにわたってイルカの死体が発見されたことを挙げた上で、「これに対して、今回のイルカの死体が発見された場所は一カ所に集中していた」と指摘した。

 同次官はまた、今回死んだイルカは色や肉体的特徴などの外見が異なる数種類のイルカからなっているとした上で、「身体的な問題、行動上の問題、そしてイルカの感覚受容器官に対するレーダーの影響〔※ペルシア湾で航行している(特に米軍最新鋭の)船舶が使う超音波探査装置ことを指すものと思われる〕などがイルカの大量死の原因として考えられる」と語った。

 ナジャフィー次官はその上で、「各種類のイルカのうち一頭を冷凍保存し、さらなる調査のためにテヘランに送るよう、州政府に指示した」と述べた。

 同次官はまた、環境庁は国内及び国際的な研究機関の協力を受けながら、この問題について調査を行うことも視野に入れていると述べた上で、「このような現象は普通のことではない。死んだイルカの鼻や口から出血が見られることから、何らかの中毒にかかったことも考えられる」と指摘した。

 その上で同氏は、「環境庁は今日から、この問題を真剣に調査する予定だ」と語った。

〔後略〕


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翻訳者:斎藤正道
記事ID:12284