行政裁判所の決定にも関らず、フォーシーズンズホテルの建設継続

2008年04月30日付 Milliyet 紙
ミッリエト紙がスクープした「フォーシーズンズホテル」建設に関して、行政裁判所の決定は効力を示すことができていない。スルタン・アフメト地区では行政裁判所の決定にも関らず、無我夢中の作業が続いている。

スルタン・アフメト地区にあるフォーシーズンズホテルの宿泊室数を増やすため、オスマン時代、ビザンツ時代の遺構の上に建ち始めた建造物に対し、行政裁判所は建設中止を決定した。それにもかかわらず、建設現場では作業が破竹の勢いで続いている。
カンバス布と可動式テントのうしろ側で続いている工事を担当する建設会社は、中止警告は来ていないと述べる。その一方で、建築家協会イスタンブル支部長のエユプ・ムフチュ氏は、関連組織に対し文書で必要措置がとられることを望むと公表した。

ミッリエト紙がスクープし、執拗に追跡しているこのホテル建設に関して、行政裁判所第6法廷が下した建設中止決定はまだ効力を示せていない。ローマ帝国-ビザンツ帝国-オスマン帝国の文化遺産が無視され、「建築用途の決定において法が遵守されていない」という行政裁判所の決定にも関らず、作業は続いている。

ホテルの建設を進めるコヴク建設の関係者は、文化・自然遺産保護委員会から「建設中止」に関する通告が来るはずだが、まだこのような通告は来ていないと述べた。

建設会社のある関係者は、「文化・自然遺産保護委員会が、行政裁判所の決定について法律家に相談したと聞いています。はっきり言えば、建設が中止されるかどうかは分かっていません。アンカラの法律家に見解を聞いているそうです。私たちはその決定を待っています」と述べた。フォーシーズンズホテル経営者であるアスタイ不動産建設の責任者、アティッラ・オズチュルク氏は、行政裁判所の決定は建設中止に関するものではないと弁解した。

■「決定について聞いていない」
 イスタンブル自然遺産保護委員会第一部会の当局者たちは、「現段階では、関連総局に無許可で意見表明はしないと述べた。フェフミ・クズル教授は、裁判所の決定を知らなかったことを明かにし、「裁判所の決定があるのでしたら、もちろん必要な措置をとります」と述べた。


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翻訳者:藤井庸平
記事ID:13705