旱魃、ホルモズガーンの湿地を直撃

2008年04月27日付 Jam-e Jam 紙
【地方部】〔イラン南部ペルシア湾岸沿いの〕ホルモズガーン州で起きている度重なる旱魃が、国際的にも重要な湿地の生態系に被害を及ぼしている。

 ホルモズガーン州のメフルダード・キャタール=モフセニー環境保護局長は、イラン国営通信にこのように述べた上で、さらに「湿地帯は、海洋生物が最初に育つ場所であり、水生生物に必要な栄養物質を供給する、水の塩分濃度のバランスを保つ、水流をコントロールするなどの役割を果たしている」と語った。

 彼によると、「現在、ラームサル条約に登録された〔イラン国内の〕22の国際湿地帯のうち、ホラーン海峡、シュール川とシーリーン川の三角州地帯、スィーリークにあるギャズ川とハラー川の三角州地帯、そしてシードヴァル島の4つがホルモズガーン州に存在する」という。

 同局長はさらに次のように述べる。「これらの湿地帯は、二つの種類に分類される。一つはマルバヒルギダマシのマングローブの森がつくる生態系であり、鳥類の生息地ならびに水生生物の繁殖地となっている。そして二つ目は、国内のウミツバメの生息地ともなっている、シードヴァル島のような石灰水の湿地帯がつくる生態系である」。

 ホルモズガーン州環境保護局長はその上で、「全体的に、旱魃によってこの州の野生生物の数が30%から70%減少しており、野生生物の死亡や病気の原因ともなっている」と指摘した。


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翻訳者:綿引香緒里
記事ID:13745