サイードルー体育庁長官がAFC副会長に立候補:ダードカーン・サッカー連盟元会長が批判

2010年11月10日付 Jam-e Jam 紙
アリー・サイードルー体育庁長官が、アジア・サッカー連盟(AFC)の副会長に立候補した。イラン、そしてアジアのスポーツ界では、前代未聞の行為だ。

 AFCのウェブサイトが公表したリストには、AFC副会長ポストを手中に収めようと立候補した人物として、アリー・サイードルー氏の名前が見受けられる。サイードルー氏の立候補はイランが所属する南・中央地区からのもので、同氏はこの地区で、インドやネパール、パキスタン、スリランカ、キルギスといったライバルと戦うことになる。また、東アジア地区からは、韓国のチョンモンジュン氏の名前が見られる。

 さらにAFC理事会選挙では、南・中央地区からの〔理事の〕立候補者として、アリー・キャッファーシヤーン氏〔※イラン・サッカー協会会長〕の名前も見受けられる。このポストには、以前モフセン・サファーイー=ファラーハーニー氏が就いていたが、彼の辞職に伴いアリー・キャッファーシヤーン氏がAFC理事候補として立候補した。
〔※訳註:サファーイー=ファラーハーニー氏は2009年大統領選挙後の混乱の首謀者の一人として逮捕され、禁錮6年の判決を受けている〕

 またこれより前、ファリーデ・ショジャーイー氏もAFC女性部委員に立候補する予定だったが、AFC発表のリストにイラン・サッカー協会女子サッカー担当副会長である同氏の名前は掲載されていない。この選挙はデイ月16日〔来年1月6日〕に行われる。

 イラン・サッカー協会元会長のモハンマド・ダードカーン氏は、AFC理事会選挙にサイードルー氏とキャッファーシヤーン氏が立候補したことについて、自らの意見として、「中国や日本、韓国のような国の体育大臣がAFCの選挙に立候補するなど、聞いたことがない。副大統領〔※イラン体育庁は大統領府直属の庁であるため、同庁長官は同時に副大統領としての肩書きをもつ〕が自らAFC副会長に名乗りを上げるなど、見ていて実に不快だ」と指摘する。

 同氏はイラン学生通信とのインタビューのなかで、アリー・キャッファーシヤーン氏を厳しく批判し、「自分が理事になる為に、〔わざと落選の可能性のある?副会長〕選挙にサイードルーを引き込んだのだ。しかし、AFCに加盟する44の協会のうち、28の協会が理事となる。もしイランが理事にならないとして、その代わりに果たしてアフガニスタンやマカオが理事になってしまうようなことがあるだろうか」と述べた。
〔※訳註:2007年現在、AFCに加盟している協会の数は46で、会長を含む理事の数は24である〕


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翻訳者:榎本香菜
記事ID:20739