ゴレスターン森林火災、続く:一番の「敗者」は消火部隊

2010年12月20日付 Jam-e Jam 紙
 一ヶ月にわたるゴレスターン森林火災〔‥‥〕による被害の大きさは未だ明らかではないが、森林は依然として燃え続けている。

 火災が続くことは、間違いなく森林にとってよいことではない。また、人々も損害を被ることになろう。しかしながら、ゴレスターン火災での一番の「敗者」は、消火のための装備も計画も持っていないということを露呈した当局だろう。

 訓練もロクに受けていない隊員たちが素手で、あるいは消火活動以外のことには役立ちそうな装備で、ゴレスターンの〔森林〕火災を非常事態ではなく、普通の事件であると思い込んでいるような人間の指示の元で仕事をしているとは、ほとんどお笑い種だ。

 どのように火が森の落ち葉を燃やし、時には老木に燃え移り、一部の若木さえ耐え切れずに炎の中に飲み込まれていくのか、現地に行って間近で見る必要がある。ゴレスターンでは消火のための装備の不足が何を意味するのか。放水に向かないヘリコプター、消火経験のないパイロット、このような事態に向けた訓練を受けていない国軍や革命防衛隊の部隊、計画性も統率性もなく、おのおの自分勝手に行動しておきながら自分に罪はないと考え、過ちを他人のせいにする態度、一言で言えば、「消火能力がない」とはどういうことなのかを肌で感じることが必要だ。

 首都にいては、こうしたことは何一つ分からない。しかしゴレスターンに行けば、百聞は一見に如かず。森林火災は自然の怒り、装備の不足、ミスマネージメント、無計画さ、危機に対する準備不足、意志決定の混乱、そしていわゆる「船頭多くして船山に登る」の結果だということが、たちどころに分かるのである。

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翻訳者:佐藤成実
記事ID:21054