大統領のニューヨーク訪問を前にした、外貨をめぐる状況について

2012年09月19日付 Mardomsalari 紙
【メフディー・アッバースィー】外貨の統制はすでに政府の手から離れてしまっており、政府関係者もすでにこうした状況を自認するまでになっている。外貨をめぐる状況は依然として激しい混乱状態にあり、市場では1ドル約2500トマーンで固定化されつつある。

 外貨の価格上昇が重要なのは、一方でそれが自国通貨の価値低下を意味するからであり、また他方で他の商品の価格にも直接的な影響を与え、事実上、物価上昇の心理的要因ともなるからだ。実際、鉄鋼価格の急激な上昇はドル価格の上昇と深くつながっている。

 しかしこの外貨価格の混乱は、国内のインフレに影響を与えるだけでなく、将来に対する一般国民の懸念をも規定している。国民は物価の急激な上昇に懸念を強めているが、これに対して政府は、あるいは沈黙し、あるいは納得しがたいような説明に終始することで、こうした一般の懸念を増幅させている。市場の統制をめぐる現在の好ましからざる状況を考えるならば、ここでいくつかの点に言及することが急務であろう。

 1.政府は現在の状況に対する説明責任を果たそうとしていないために、市場の混乱は悪化の一途をたどっている。経済相が国会での質問に対して、外貨価格の統制は自らの管轄外であることを正式に表明したことで、この混乱はさらに増している。

 このように、国会が外貨価格について政府に質問することができず、政府も「説明逃れ」に終始するなかで、政府が国民に対して納得のできる説明を示すことなど、期待できそうにない。説明責任は、政府の責務のなかでも最も重要なものの一つと考えられているにもかかわらず、である。

 2.〈沈黙〉と〈説明逃れ〉という方針よりもっと悪いのが、〔政策の〕実行役から現状に対する不満〔の表明役〕へと、政府の立場が変わりつつあることだ。例えば〔政府直轄の〕日刊紙「イラン」は、シャフリーヴァル月27日〔西暦9月17日〕付で、大きな見出しを掲げて、外国為替市場を混乱に陥れている人々の取り締まりを呼びかけている。しかしそこで忘れられているのは、外国為替市場を管理しているのは政府であり、また中央銀行だということである。政府は責任転嫁をして、〔市場を混乱させている者たちが巣くう場所の〕住所を示したり、あるいは沈黙と無関心を決め込む代わりに、外貨をめぐる状況を真剣に考えるべきではないだろうか。

 もし政府当局がいうように、国の外貨保有残高は過去最高を記録したのであれば、なぜ外国為替市場はこのような混乱にあるのだろうか。

 3.外貨の統制に関して国会が政府に与えた最終期限が切れるまで、あと2日。国会は政府に対し、もし今週末〔=9/21〕までに何らかの真剣な対策が取られなければ、監督機関としての国会の力をより積極的に活用することになるだろうと表明している。この最終通告が状況に影響を与えうるものかどうか、見守るほかないが、その一方で疑問なのが、最終期限が切れた後、国会はどのようなプランをもっているのか、ということである。監督機関としての新たな手段を活用するだけの力が、果たして国会にはあるのだろうか。

 4.外貨をめぐる状況が混乱を極め、ドル価格の上昇によってその他の商品の価格にも直接的影響が出ている中で、アフマディーネジャードとその仲間たちは、再びニューヨークを訪れる決意を固めている。彼が国連に行くのはこれで8回目で、恐らくは再度、世界秩序に関して演説をするつもりなのだろう。大統領が国外に出る前に、ドルの価格上昇に関して何か知っていることはあるのか、ぜひ質問に答えてもらいたいものだ。


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翻訳者:ペルシア語記事翻訳班
記事ID:27661