イランIAEA常駐代表「イランとの協議を長引かせているのはIAEA事務局の方」

2013年06月06日付 Jam-e Jam 紙
 国際原子力機関(IAEA)のイラン常駐代表は、イランとIAEAの協議に関するIAEA事務局長の発言について触れ、「協議を長引かせているのはIAEA事務局の方であり、彼らこそ責められるべきである」と述べた。

 アリー・アスガル・ソルターニーイェ代表はイラン学生通信とのインタビューのなかで、イランとIAEAの協議が空転した状態に陥っていると天野事務局長が発言したことに触れ、「私もこれを認める」と述べた上で、次のように付け加えた。「しかし、問題を長引かせているのはIAEAの方であり、彼らこそ責められるべきである。ウィーンで行われた最近の協議で、彼らはわれわれがすでに合意に達した問題を蒸し返してきた」。

 同代表は、「〔イラン核問題の解決に向けた〕手順(モダリティ)が作られ、その枠組みの中にさまざまな要求が位置づけられない限り、合意を得ることは不可能である。イランのこうした見方は、IAEAのあらゆる加盟国が認めているところのものである」と付け加え、さらに次のように強調した。

手順について合意に達するには、〔イランの核エネルギー開発が〕軍事的な側面を帯びる可能性について示す証拠を、イラン側に提出するべきである。また、われわれにとって問題がいつ終わるのかも明確化されるべきである。こうした疑問に〔IAEAが〕答えたとき、やっと問題が終わりを迎えるのである。

 ソルターニーイェ氏はまた、次のように述べた。

イランの核活動はIAEAの完全な監視下にある。天野報告によれば、イランの核活動は平和的な道から逸脱してはいない。一部の西洋諸国はIAEA内で政治的な騒動を起こす代わりに、イランとIAEAが静かな雰囲気の中で自らの仕事を続けることができるようにするべきだ。また、〔西洋の姿勢は〕5+1の枠組みの中で、互いへの敬意を伴った、前向きで建設的なアプローチであるべきであり、彼らは遅滞なく、交渉のテーブルに復帰すべきである。

 同氏は最後に、イマーム・ホメイニーは核兵器を非難していたし、イランの最高指導者も核兵器がハラーム(イスラーム法上の禁止)であると表明していると指摘した上で、「イランはNPTにコミットしている。しかし核エネルギーの平和利用という否定しようのない権利から手を引くようなことは、断じてないだろう」と述べた。


(本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。)


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翻訳者:ペルシア語記事翻訳班
記事ID:30249