欧州、ジュネーブ合意のレッドラインを無視(下)

2013年11月30日付 Jam-e Jam 紙
 ザリーフ外相は西洋諸国、中でもアメリカがジュネーブ合意の中身に関して矛盾した発言を繰り返していることについて、

我が国民の間には西洋人の言動への深刻な不信感が存在する。国民は寛大な心で、こうした不信感を行動によって修正するための一つのチャンスを、西洋世界に与えたのである。彼らの発言と行動がともに、こうした不信感を増幅させるきっかけとならないことを祈っている。もちろん、われわれは彼らが、一部の圧力団体の満足のために、致し方なく〔矛盾した〕発言をせざるを得ないということくらい理解しており、真剣には捉えていない。

 と述べた。

 同氏はその上で、「彼らは〔自分たちの言動に〕注意すべきだ。いずれにせよ、われわれは彼らのいかなる発言もしっかりと観測しており、それが不信感の増幅につながる可能性もある」と付け加えた。

マルジャエ・タグリードら、交渉チームの努力に謝意

 マルジャエ・タグリードやウラマーらはイラン外相との面会の中で、核交渉チームの努力に感謝の意を示した。

 イラン国営放送報道センターが伝えたところによると、モハンマド・ジャヴァード・ザリーフ外相はアーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィー閣下との面会で、政府の外交政策上のアプローチや地域・国際情勢に関する重要なテーマ、特に核問題に関するイラン・イスラーム共和国と5+1グループとの話し合いの成果について説明した上で、外交政策に対するマルジャエ・タグリードらの支持や指導の重要性について強調した。

 アーヤトッラー・マカーレム=シーラーズィーもこの面会の中で、5+1グループとの核をめぐる交渉での国の行動に支持を表明した上で、地域やイスラーム世界から嫌シーア感情を一掃すべく、外務省は努力を継続させるべきだと強調した。

 ザリーフ外相はまた、アーヤトッラー・サーフィー=ゴルパーイェガーニー閣下とも面会し、その中でイランが5+1グループと行っている、核をめぐる話し合いのこれまでの経緯と成果、ならびに重要な地域・国際問題について情報提供を行った。

 サーフィー=ゴルパーイェガーニー師もこの面会の中で、国民の権利と利益、そしてイスラーム体制の名誉を守ることの重要性を強調し、交渉団の努力に感謝と歓迎の意志を示した上で、今回の合意の結果が国及びイラン国民、そして地域にとって実り豊かなものとなることに期待を表明した。

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本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。


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翻訳者:白糸台国際問題研究所
記事ID:32158