サーレヒー原子力庁長官、大統領に原子力発電所の増設を要請

2013年12月02日付 Jam-e Jam 紙
 イラン原子力庁長官は、国内での原子力発電所の拡充に向けた計画について、ロウハーニー大統領に書簡を送ったことを明らかにした上で、「この書簡で、1393年度〔2014年度〕予算に原子力発電所の拡充に向けた予算を計上するよう、ロウハーニー博士に求めた」と述べた。

 アリーアクバル・サーレヒー長官はイラン国営通信とのインタビューの中で、「イラン・イスラーム共和国はかねてより、核活動拡大に向けた展望を描いてきた。こうした展望は、すでに法的な形でも本庁〔=イラン原子力庁〕に通達されている。つまり、国会は約2万メガワットの原子力発電所の建設に必要な環境を整えるべく、必要な措置を講じるよう、本庁に〔法律という形で〕通達を出しているのである」と語った。

 同氏はその上で、「それゆえ、われわれは長期的な展望のもと、約2万メガワット分の原子力発電所をイランで稼働させる義務があるのである。つまり、ブーシェフル原発のような原発を20基稼働させる義務があるのだ」と言明した。

 同氏はさらに、イスラーム革命前にアメリカのSRI研究所は、20年後のイランの経済発展に関する展望を描き、2万メガワット分の原子力発電が必要だと勧告していたと指摘、国内の発電総量に占める原子力発電の割合がなぜ大きい必要があるのかについて、「これにはそれなりの理由がある。まず最初に、経済的な理由だ。われわれの計算では、原子力発電は我が国にとって経済的である」と述べた。

 サーレヒー氏は第二の理由として化石燃料の節約を挙げ、「何度も言ってきたように、年間1千メガワットの原子力発電で、化石燃料として700〜800万バレル分の石油が節約されるのだ」と付け加えた。

 同氏はまた、「1千メガワットの原子力発電所1基で、汚染・温暖化の原因となるガス700万トン分の排出が防がれる。つまり、原子力発電を2万メガワット分行えば、温暖化効果のある〔二酸化炭素〕ガスを1億4千万トン分、国内で作らずに済むのである」と続けた。

 同副大統領は新たな原子炉の国内での建設について、「ロシアとの間で1992年に結んだ合意文書では、〔ブーシェフル原発とは〕別に4千メガワットの〔原子力〕発電所を、彼らの協力で必要なときにいつでもイラン国内に建設するとの交渉〔結果〕を得ている」とも述べた。

 サーレヒー氏はまた、ブーシェフル原発がイラン人専門家の活用によって稼働してから、すでに3ヵ月になるとした上で、「過去3ヵ月間で、ブーシェフル発電所の生産力は12億キロワット時を越えている」と指摘した。

 同氏は原子力発電所の建設に関して、〔ロシア以外の〕他の国々とも話し合っていることを明かしたが、国名については言及しなかった。



本記事はAsahi 中東マガジンでも紹介されています。


関連記事(サーレヒー原子力庁長官「われわれにとって重水炉の重要性はウラン濃縮と同じ」)
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:白糸台国際問題研究所
記事ID:32237