紅茶の効能

2016年05月18日付 Hurriyet 紙

 紅茶の中にある物質が、脳で(情報伝達の)電気信号の活動を活発にしながら覚醒作用を示すことを、そして緊張状況が続くことに影響を与えると述べた栄養学者のハティジェ・バイグット氏は、紅茶が1日1~6カップ以上消費されるべきではないことを明らかにし、無糖で飲まれることが必要であるということを強調している。

 紅茶はパックいりの乾燥した茶葉がお湯で抽出されることで準備され、抽出する間でカフェイン、有機酸、ポリフェノール誘導体、そしてミネラルの一部が水に溶ける。
紅茶の風味もポリフェノール誘導体とカフェインから生じる。
紅茶の抽出時間が長くなると、この要素の水に溶ける量が増加する。
2~3分で180mlの沸騰したお湯で抽出された紅茶には30mgほどのカフェインが含まれている。
抽出時間が長いときは、この量(カフェイン)が約60mgまでになることもある。

人間の体にある細胞と組織では、一日で無数の化学処理が起こっている、そしてこの化学処理の結果、遊離基(フリーラディカル)として呼ばれている物質が生じる。
この遊離基はDNA細胞に、そしてたんぱく質と脂質に損傷を与えながら、長い期間をかけて心臓病、がん、神経変性(神経系)病の原因となるのだ。
ここで、この有害な物質を体から出し、細胞に損傷を与えない状態にするシステムが抗酸化システムであり、このシステムに関わっている物質が抗酸化物質と呼ばれる。
紅茶の中にあるポリフェノールは強い抗酸化物質であるのだ。

 専門家が近年、紅茶について行った研究で、紅茶の健康への影響が調査された、そして紅茶の中にあるポリフェノール(最も強いものであるEGCg)、フラボノイド類、そしてカテキンが、1日に1~6カップのチャイを消費することで、1週間後にプラズマ抗酸化物質の容量を増加することを見出した。
同時に、紅茶の中にある高レベルのフラボノイド類が、細胞と組織の酸化損傷を防ぐことも観察された。

 チャイに砂糖を入れて消費する習慣は、心臓病の発症、肥満、そして血清脂質レベルの変化の原因になり得る。
濃いチャイを食事と一緒に消費することは、中に含まれるタンニンのせいで、食品から得られる鉄分の吸収量を減少させる原因となり得る。
紅茶は薄く、そしてスライスレモンを入れて飲むことで、鉄欠乏性貧血という病気を抱える人にも、悪い影響は示されていない
薄いお茶を飲む限り、食物中にあるミネラルの体に対する有効性に悪影響は及ぼさない。重要なのは、1日で消費されるチャイの量である。


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翻訳者:関口夏海
記事ID:40722