両替商組合事務局長と本紙対談「注目すべき点は非現実的なドルの需要─外貨は値下りの見込み」

2016年12月05日付 Jam-e Jam 紙

 先週から、ドル価格は高値圏で変動を続けており、両替商組合アブドルアミール・ベイテロフテ事務局長はこれについて「注目すべき点は、ドル市場における現状の非現実的な需要であり、これが原因であるのでドル価格は次第に下落するだろう」と見ている。

 本紙記者によれば、先日の外国為替自由市場におけるドル公式レートの発表に伴い、1396年(2017年3月21日~2018年3月20日)の予算において42トマーン(1.54円)高騰し1ドル3908トマーン(143.29円)に達していたドル価格は、今日になって下落し、3895トマーン(142.81円)という数字となった。

 先日、議会に提出された96年の予算法案では、来年度予算におけるドル公式レートが95年の予算である1ドル3300トマーン(121円)と比べて100トマーン(3.67円)高く設定されていた。このニュースにより、ドル価格は流動化し、昨日自由市場において前日比42トマーン高騰し、3908トマーンに達した。しかし今日になると、このドル価格高騰の熱が冷め、価格は下落して3895トマーンとなった。

 同様に、テヘラン自由市場の本日午前の取引において外貨価格は下落しており、ユーロ価格も21トマーン(0.77円)安の1ユーロ4207(154.25円)トマーンで取引されている。

 また現在、1ポンドあたりの価格は4903トマーン(179.77円)、トルコ・リラは1163トマーン(42.64円)、アラブ首長国連邦のディルハムも1090トマーン(39.97円)である。

 本紙との対談において両替商組合のベイテロフテ事務局長は、「今回の一時的なドル高騰の原因は何か」という問いに対し、以下のように答えた。「明らかにドル価格を需要と供給の問題だとすれば、アーザル月(西暦11月21日~12月20日)の需要は西暦の新年を迎えることから、旅行や、企業や諸機関による年末決算が多くなり、そしてこれが市場に影響を与えるのは自然なことである。しかし非現実的で虚偽的なドルの需要について注目すべきは、[ドル価格高騰という]ニュースが広まったり、期待が生まれることでインフレが発生し、いずれ下落するであろう外国為替価格が上がっていくものと見えてしまうことである。」

 彼は、「もちろん米国の[大統領]選挙の一件や米国[連邦準備制度理事会]の利上げの可能性、BARJAM(包括的共同作業計画)に関する問題もドル市場に影響を与えている。」と付け加えた。

 ベイテロフテ氏は、「ドル価格は、西暦の1月に入ると下落するか」という質問に対して以下のように答えた。「需要が減れば、価格にも影響するのは当然である。私が言いたかったのは、今回生じた[ドル]需要で注目すべきは、非現実的ものであるということで、私個人のこの所感に基づけば、市場の価格高騰は論理的なものでない、ということである。」
スィーマー・ラードマネシュ(本紙記者)


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翻訳者:EK
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