コラム:ラマダーンにおける貧しい人々の空腹(2)

2020年04月25日付 al-Quds al-Arabi 紙

■コロナと体制との間で…ラマダーンにおける貧しい人々の空腹

【ロンドン:本紙】

ラマダーンの間、何百万もの人々が飢えに苦しむだろうが、ある英国紙が伝えるように、断食ではなく他の要因によってである。コロナ禍が課した現状の封鎖は、富裕層の家庭にとっては家族と共に時を過ごしたり、手料理のバラエティーを増やしたり、ダンスやSNSに興じて過ごす機会になるのかもしれない。だが、そうでない人々にとって、この自宅待機は生活の基盤を失うこと、飢餓に陥る危険を意味する。

しかしそれは、信仰のひと月であり、神に近づくひと月であり、貧者に寄り添うひと月である。イスラームの民は幾時代を経て、ラマダーン月には多くの貧しき人々が、イフタールとサフールの一日二食にありつけるよう、社会福祉の様式を数々発展させてきた。だが、今年のラマダーンは違うものになるだろう。集会やモスクでの集団礼拝、人々が集まるような形でのイフタールが政府の決定により禁止されたことで、こうした貧しい人々は期待していた食事の分け前を失い、慈善的社会セーフティーネット、友愛や人道的な連帯を奪われることとなった。政府の諸決定は彼らの暮らしを妨げ、彼らとその子供たちに飢えの苦しみを残した。

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翻訳者:堀嘉隆
記事ID:48961