イスラエル:ハマースによるミサイル発射の理由

2021年01月19日付 al-Quds al-Arabi 紙
■ハマースからコロナとイスラエルへ 「死なない程度の困難はかえって私を強くする」

【イスラエル・ハヨム紙:ヨアヴ・リムール】

昨日(18日)未明のアシュドドへのミサイル発射がガザ地区における新たな傾向を示しているかは疑わしい。しかし、イスラエルは、和解の取り組みが暗礁に乗り上げ、コロナ危機を利用したハマースとの交渉の機会を逃したことを懸念するべきである。

ミサイルの発射自体は、夜明け前の2時にハマース支配下の地域であるガザ地区北部ベイト・ハヌーンから行われた。迎撃システムのレーダーが発射されたミサイルを検出したが、公海に落ちる前に迎撃しなかった。そして、昨日までミサイルが海に落ちた件を公にすることは差し控えられ、検閲によって本件は削除されていた。というのも、本件が敵に情報を与え、将来的に彼らの利することになりかねないという要請があったのだ。昨日の公式声明がその傾向の変化であるのか、それともミサイルの迎撃を行わなかったことへの批判を封じる試みであるのかを私たちが知るのは、時期尚早である。

いずれにせよ、以前とは異なりイスラエル軍は昨日、技術的欠陥こそがミサイル発射を引き起こしたと慎重に結論づけた。しかし、正確な情報がないため、あらゆる可能性が残されている————ハマースが(経済、コロナ、さらには囚人の問題)以外のあらゆるトピックに関して何らかのサインを送ることに躍起になっているのか、または、(少ないとは言えない最近の出来事のように)神経質になったため、単独で行動することに決めたのか、それともこのミサイル発射は本当に(技術的)欠陥によるものだったのか(たとえ欠陥に関してそのようなやり取りがあったとしても、そしてガザのメンテナンス状態が良くないことを計算に入れたとしても、技術的欠陥だという主張は統計的な理論値とは矛盾しているが…)———。

(後略)


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翻訳者:井口 利奈
記事ID:50534