エジプト:人権に配慮された刑務所(1)

2021年11月01日付 Al-Ahram 紙
■「刑務所での1日」

【シェリーン・マルワーニー】

大多数のエジプト人と同じように、私はワーディー・ナトルーンに刑務所施設が開設されるのを見た。その光景は、エジプトでも中東地域全体でもこれまで誰も見たことがないような奇妙なものだった。反応は様々で、出来事の信憑性を疑うものとそれを現実だとして政府の働きを賛美するものの間で揺れ動いていた。後者のような意見には、刑務所を生活・矯正・生産を統合する城のごとく見せることで多少の誇張も含まれただろうが、私は機会を得て、私自身の驚嘆、そしてこの偉業に対する筆舌に尽くしがたい称賛のなかで、施設を実際に目にする名誉にあずかった幸運な者のひとりとなった。「刑務所」という言葉の代わりに「矯正・更生センター」と呼びなおしたほか、各省内の「刑務所部門」という名称を「社会的保護」部門に変更し、さらには「囚人」という言葉を辞書から削除した。この言葉はスティグマと屈辱を含むためであり、代わりに「収容者」という言葉に置き換えられた。

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翻訳者:下宮杏奈
記事ID:51799