エジプト:人権に配慮された刑務所(3)

2021年11月01日付 Al-Ahram 紙
■「刑務所での1日」

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私を本当に喜ばせたのは施設内の中央病院である。最新の設備と医療機器はもちろんのこと、あらゆる専門性に対応できる手術室、感染症のための隔離室、大病院に劣らないほど体制の整った救急科、さらには最高水準の設備を備えた中央薬局に加え、放射線科や透析室さえそろっている。これらすべてで、収容者および彼らに面会に来た人も含める、あらゆる感染予防対策が講じられている。

疑う人々には、「人権におけるエジプトの飛躍を見に行ってみよ、システム全体の重大な変化に実際にふれてみよ」と言いたい。この飛躍とは美化するためのプロパガンダではなく、まさに「マスル・ゲディーダ(新しいエジプト)」なのである。そこでは概念やカテゴリーの変化が起き、この点で諸外国の先をゆく。犯罪者とは過ちを犯した人であり、法律に従って罰を受けるが、この罰を包括的で応報的な矯正システムのなかで執行する時がきた。このシステムにおいては、受刑者は最低限度の生活や医療ケア、更生プログラムが保障されるなかで人間として扱われる。そして服役後は、生産し有害なふるまいをしない能動的な一員として社会に復帰することになる。そこでは彼は社会のお荷物として、あるいは道を外れ周縁化され、挙句犯罪を犯すのに慣れきって堕落の道を進み再び刑務所に戻ることを恐れない者として分類されることないのである。

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翻訳者:下宮杏奈
記事ID:51861