見込まれる核合意の再建後のイランの最大原油輸出量|ロシア高官の反応

2022年08月19日付 Hamshahri 紙

 在ウィーン国際機関ロシア政府代表部常駐代表のミハイル・ウリヤノフ氏は、「もしイランの石油に対する制裁が解除されたら、同国は100万バレル強(の原油)を世界市場に供給することが可能だが、この変化は(市場に)それほど大きな影響力をもたない」と述べた。

【ハムシャフリー電子版】ロシア国営メディアのスプートニクによると、ウリヤノフ氏は、JCPOA(包括的共同作業計画、いわゆる核合意)について、「もし全ての制限(米国の対イラン制裁)が解除されたら、恐らくイランは来年中に自国の石油関連技術のある程度の近代化を目指すはずだ。なぜなら制裁の結果として(現在はまだ)理想的なレベルに達していないからだ。技術を引き上げれば概算通りの原油の輸出が可能になる。しばらくすれば、イランは250万バレルではなく、390万バレルを生産できるようになる。この数字は専門家の試算でイランの輸出可能な量の最大値だ」と語った。

 これが意味するのは、100万バレル増産されれば、その100万バレル強の原油が市場に流入し得るということである。世界の原油市場において、この量は全体の生産量の1%強を占める。

 ウリヤノフ氏によると、この変化は世界の原油市場にとってそれほど大きな影響力をもたない。

 なお、世界の大国とイランの核合意は包括的共同作業計画(JCPOA)と呼ばれ、2015年に国連安保理常任理事国の米英仏中露の5カ国にドイツが加わったP5+1とイランとの間で結ばれた。この合意に基づき、イランの核計画が制限を受けることを条件に、同国に対して行使されていた制裁が解除または停止された。


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翻訳者:LJ
記事ID:53981