イスラエル:「過激派」の第6次ネタニヤフ政権がもたらす危機と国際社会の反応(2)

2023年01月08日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イスラエルの歴史上最も過激な政権がもたらす危機!

【アブドゥッラー・ハリーファ・シャーイジー:本紙】

同氏は、パレスチナ人に対する人種差別により有罪判決を受けたことのある人物で、国家治安相を任じられている。同氏はその過激思想とアル=アクサー・モスクへの度重なる襲撃、シェイク・ジャラー地区の住民への脅迫で知られており、パレスチナ人に対する締め付けを強化し、死刑制度を復活させることを公約している。同氏の過激思想は、アル=アクサー・モスクの中庭を襲撃したことに反映された。これは初めてのことではないが、今回は強硬派政権の閣僚および連立与党党首としての立場での訪問であり、同氏によるアル=アクサー・モスクへの冒涜を拒否するアラブ、イスラームおよび国際的な怒りを引き起こした。前回のアル=アクサー・モスクの中庭への高官の襲撃はアリエル・シャロン氏のことであり、同氏による冒涜は2000年の第2次インティファーダの引き金となった。

驚くべきは、もしアラブの政権が宗教指導者や強硬派、宗教保守主義的なシャイフからなる、ネタニヤフ政権と同様の構成で組閣されたならば、その政権は非難され、テロリスト政権と称されるだろうことである!

しかし過激派による構成に対する批判は一切聞かれず、それどころ米国のバイデン大統領やネタニヤフ氏を祝した欧州の指導者らからは歓迎や祝福が聞かれた。ネタニヤフ政権の構成や振る舞い、方策、緊張の拡大を了知し、また政権が紛争を破滅の淵へと追いやり、二国間解決を完全に破壊しているにもかかわらず、である。なお二国間解決は国連の支持のもとでバイデン政権が従来の政権に引き続き採用している公式の立場であり、欧州諸国も同じ立場を採っている。

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翻訳者:中嶋甘奈
記事ID:54781