宇宙におけるイランの躍進(2)

2023年10月05日付 Jam-e Jam 紙

【執筆者:ファトゥホッラー・オンミー博士/イラン科学技術省航空宇宙研究所元所長】

(続き)
 こうして、私たちはこれまでに合計14機の人工衛星を打ち上げ、そのうち7機の打ち上げに成功した。 このことから、人工衛星の地球周回軌道投入の分野で私たちは大きな成功を収めたと言うことができる。もちろん、生物を宇宙に送る分野においても、航空宇宙研究所はこれまでに8回の打ち上げを行っている。この分野につき最後に打ち上げられたのは1991年と1992年であり、各打ち上げでそれぞれ「ピーシュガーム」と「ファルガーム」という名前の2頭のアカゲザルが宇宙に送られ、無事に地球へ帰還した。

 このような成果により、私たちは打ち上げ分野において中東24か国中第1位となった。 さらに言えば、通信衛星、リモートセンシング、発射台、宇宙インフラ、測位、宇宙探索、および科学的能力などの宇宙に関するさまざまな分野でも、我が国はこの地域の24カ国中第6位に位置している。

 2019年に実施された調査によると、世界の国々の中でイランは486本の科学論文を執筆しており、科学論文の執筆数で世界12位になっている。

 このように、我々は大きな歩みを進めてきたからこそ、宇宙分野でより輝かしい成果をおさめてきたと言うことができる。しかし、我々の地位を向上させるためには、この分野にもっと注意を払い、適切な投資を行う必要がある。宇宙プロジェクトは一般的に多額の費用がかかることを忘れてはならない。このため、その実施には政府の支援が必要だ。もちろん、宇宙プロジェクトは政府に莫大な収益をもたらすため、世界中の政府が宇宙プロジェクトを支援している。たとえば、通信が人工衛星を通じて行われることを考えれば、将来的に宇宙技術には莫大な収益が見込まれうるのである。

 したがって、我が国も、将来的にその恩恵に与ることになるがゆえにこの分野に必要な投資を行うよう努めるべきである。


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翻訳者:TY
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