パレスチナ:西洋人とアラブ人の命への関心の差
2025年10月18日付 al-Quds al-Arabi 紙

◾️西洋がアラブ人からその人間性を剥奪することは正当化できない…「病んだ文明と倫理的退廃」
【ワシントン:本紙】
2024年10月、レバノン人作家リーナー・ムンザル氏は次のように書いた:昨年起こった最も痛ましかったことは何かを、どのアラブ人にでも尋ねてみなさい。そうすればきっとこう答えるだろう。「私たちは、自分たちがどれほど人間性を剥奪されているのかを知った。その結果、もはやかつてのように人生を続けることが不可能となるほどに」。これらの言葉は、パレスチナおよびアラブの問題を追う人々に深く影響を与えた。なぜならそれは、西洋のメディア的・政治的領域において、排除と周縁化の感覚が増大していることを映し出していたからである。
アメリカ人作家ケイトリン・ジョンソン氏は、自身のプラットフォームで公開した記事の中で、「この孤立と排除の感覚は単なる個人的な感情ではなく、西洋の二重基準を露呈させる日常的な実践を通じて、現実に反映されている」と述べた。彼女は、「停戦」であるはずの期間ですら行われたイスラエルによるレバノンへの繰り返される空爆を、アラブ民間人の命が顧みられていない典型例として挙げている。一方、西洋メディアは、イスラエル人や西洋人がいかなる脅威にさらされた場合には、彼らの命だけに焦点を当てると指摘している。
ジョンソン氏はまた、メディア用語自体がこの偏向を露呈させていると指摘した:ハマースに拘束されているイスラエル人は「人質」と呼ばれる一方で、イスラエルに拘束されている無実のパレスチナ人は「囚人」と呼ばれ、まるでアラブ人の命は価値が低いかのように扱われている。
さらに、「パレスチナとレバノンにおけるこれらの日常的な侵害は、大量虐殺から移動制限に至るまで、ほとんど顕著に取り上げられることがない。一方で、西洋人が犠牲となった場合には、より重要性の低い出来事であってもニュースのトップに取り上げられる」と付け加えた。ジョンソン氏によれば、このアラブ人の人間的現実からの断絶は、西洋社会に根深く存在する病理を反映しており、生命の価値は純粋に人間であることよりも、宗教または国籍的帰属に結びついていると見られる。
ジョンソン氏は記事の中でさらに続けて、「西洋のメディアと政治家たちは、西洋諸国を襲った攻撃の記憶を厳粛に讃える一方で、パレスチナ人が直面している大量虐殺を無視しており、このアラブ人の人間的現実からの断絶が、西洋社会に深く根付いた病理を反映している」と主張した。また彼女は、西洋の右翼政治言説がイスラム教徒の殺害を美徳として正当化しており、もしこれが西洋文明の倫理的状況であるならば、西洋諸国を擁護することは論理的でないと指摘した。
ジョンソン氏は記事を次のように締めくくった。「過去数年間の出来事から明らかになったのは、西洋が必要としているのは単なる防衛だけではなく、その本質を再評価し、精神を救済することである」。さらに彼女は、西洋人とアラブ人の命に対する関心の差が、西洋文明における深刻な倫理的危機を示していることを強調した。
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翻訳者:新階 望乃
記事ID:61021