霊能者の能力をもっている人は実在するが非常に少ない
2013年11月06日付 VietnamPlus 紙

 超能力による烈士(戦没者)の遺骨捜索と烈士フン・チー・キエンの残された遺骨に関する学術シンポジウムが11月6日に開催され、研究者たちは霊能力(外感)をもつ人が実在することは認めたが、それはごく僅かであるとした。また在り処不明の墓を捜すために霊能力を使うことはあるが、常に絶対正確というわけではないとした。
 このシンポジウムは、人間潜在能力応用研究所(ベトナム科学技術連合会所属)が開催した。人間潜在能力応用研究所は、人間の超能力について20年近く研究しており、何人かの霊能者(外感者)の超能力による烈士の遺骨捜索過程についても研究してきた。
 超心理学部門副主任のハン・トゥイ・ヴー大佐によれば、霊能力(外感)をもつ人は実在し、その能力を使って在り処不明の墓を捜しているのも事実だが、それはごく僅かであるという。
 超能力はあらゆる時、あらゆる場所で一定というわけではない。ある時には上がり、ある時には下がり、完全に消えることもある。研究所は、超能力をもち、徳があり、実力のある何人かの人を検証し、組織的に仕事をしている。とくに在り処不明の墓捜しにおいては、多くの場合で正確なDNA鑑定をしている。
 具体例としては、霊能者ファン・ティ・ビック・ガーが超心理学部門に協力し、死者による情報を通しての遠方の烈士の墓捜し、集団墓地の墓捜し、生きている人捜しの各研究テーマに加わっている。その中には、文学者ナム・カオの墓捜し、総蜂起以前の2人の革命指導者グエン・ドゥック・カインとホー・ゴック・ランの遺骨捜しも含まれている。
 その結果は人民軍隊・法医学研究所によってDNA鑑定され、正確だと結論づけられている。しかしファン・ティ・ビック・ハンの最も高い正確度でも75%にすぎない。
 副所長のグエン・フック・ザック・ハイは、霊能力(外感)の方法による墓捜しはいつでも100%正しいわけではないとしている。霊能者(外感者)はその才能と時期に応じて正確度が30%、40%、50%、70%であったりする。
 道案内までは非常に正確であるが、墓を捜し出すまでにはいたらず、霊能者(外感者)自身も説明できない場合が多い。墓捜しが間違った場合は、不成功のケースとなる。
 現在、ベトナムには遺骨が見つかっていない烈士が24万人近くおり、墓地に埋葬されているものの名前が特定できていない烈士が32万人近くいる。
 まだ見つかっていない遺骨は、全国に広がる戦場において行方不明など、情報不足の状況にあり、その量は膨大な量に達していて捜索を困難にしている。
 地中に眠っている遺骨の場所を正確に測ることのできる、創造的な人が発明した最新鋭の機械などまだない。さらに問題なのは、特に集団墓地においては、烈士の遺骨を捜し出すことができても、誰のものか分からないし、名前を特定することができないことである。
 グエン・タイン・ザイン博士(ホーチミン市栄養センター)によれば、遺伝子実験の方法は近代的であるが、烈士の親族と血縁関係にある遺骨を正確に認定できるだけであり、最終的段階で必要なものである。
 この方法は烈士の遺骨のある場所を示すことはできないし、同じ部隊の人や親族が残っていない遺骨の人物を特定化することもできない。
 多くの成果を収めるためには、解決方法が道徳や法律に反しておらず、たとえ理論的に科学によって証明されていなくても、実践的に証明されていれば、排除すべきではない。
 他方、なんらかの一つの方法に固執して機械的・一面的に適用することは、悪用につながる。特に国家が支給するプロジェクトについては。
 そのため、まだ行方不明で名前が特定できない50万人以上の烈士の遺骨の場所と人物を割り出すには、真正な霊能者(外感者)の霊能(外感)の方法を適用することが必要である。
 研究を通じて、人間潜在能力応用研究所は、あちこちで多数の自称霊能者(外感者)が跋扈し、超能力があると騙したり妄想したりする現象を警告している。研究者たちは超能力者を決して「神聖化」していない。なぜならかれらも日常生活を送っている人間であり、日々、悩んだりあくせくしたりしているからである。
 ハン・トゥイ・ヴー大佐は、国家は霊能者たちにいかなる組織も認めておらず、またかれらを管理してもいないと述べている。もし生物エネルギーを測定する機械があれば、多数のいかさま霊能者(外感者)を排除できる客観的手段となることであろう。
 超心理学部門は東洋文化研究者たちと一緒になって、不正な利益をむさぼろうとする霊能者を騙る人の住所を指摘し、迷信異端の被害を食い止めるのに貢献している。最も典型的なのは、4回にわたってゲアン省に現地調査に行き、死者の霊魂による墓捜しセンターが地方で異常に発生しているのを発見し、しかるべき解決策をゲアン省にアドバイスしたことである。
 

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( 翻訳者:今井昭夫 )
( 記事ID:380 )