ベトナムの中小企業がASEANに参入するチャンス
2013年12月04日付 VietnamPlus 紙

 12月4日、ベトナム商工会議所(VCCI)とイギリス外務省、持続可能な開発に関する国際研究所(IISD)、アジア太平洋経済協力ビジネス諮問委員会(ASEAN BAC)の共催で行われたシンポジウムにおいて、「ベトナムの中小企業がASEAN市場に参入するチャンス」が主題に掲げられた。
 今次シンポジウムは、ベトナムの中小企業のため、ASEAN自由貿易協定及びASEANと日本、韓国、中国、オーストラリア、ニュージーランド及びインドの6か国との自由貿易協定がもたらすチャンスの効果的な活用を支援するとともに、中小企業の発展を目指し開催された。同時に、シンポジウムでは、国際経済への統合に向けた各種イニシアティブのメリットを開拓するため、これら中小企業の経験を共有した。
 シンポジウムで、ドアン・ズイ・クオンVCCI副会頭・ベトナムASEAN BAC委員長は、ベトナムはASEAN自由貿易協定及びASEAN+(上記6か国)の自由貿易協定において、貿易の自由化プロセスにしっかりと参加してきたし、現在も参加していると強調した。
 貿易自由化のプロセスは多くのチャンスを作り出したが、ベトナム企業にとって困難、試練も少なくない。
 (しかし、)自由貿易協定を通じ、域内の平等な経済発展を推進し、高い競争力のある経済地域を生み、グローバル経済にしっかりと参入する条件が作られる。
 そのため、こうしたチャンスをより良く活用することは、ベトナムなどASEAN各国に、政策・枠組みの改革と経営環境の改善、より早い経済成長の達成、一層多くの外国投資の誘致、生産力と競争力の強化を促進するといった利益をもたらすことになるだろう。
 また、シンポジウムでは、アンドリュー・ホルト・イギリス外務省一等書記官兼景況(prosperity)グループリーダーは、ベトナムの中小企業が経済改革の過程において重要な役割を果たしているが、数十年の成長ののち、ベトナムは経済衰退の段階に入っているだろうと述べた。
 そのため、各貿易協定はベトナムの中小企業に極めて大きなチャンスをもたらすが、このことはまた、ベトナムの中小企業が発展のための試練に敢えて直面しなければならないことも意味している。
 アンドリュー・ホルト氏によると、ベトナム企業は、ASEAN各国と域外のパートナー国との貿易の際に、まだ関税の優遇措置を受けられない。従って、このシンポジウムでは、(自由貿易協定がもたらす)チャンス(の活用)について、ベトナム企業を支援するとともに、署名済及び署名予定の各貿易協定がもたらす課題に対処するための解決策を準備する機会も提供するだろう。

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( 翻訳者:佐久間凱士、樋口由里子 )
( 記事ID:465 )